Windows Server 2025の2026年5月アップデートで不具合【5/26更新】

Windows Server 2025の2026年5月アップデートで不具合 Winodws Server 2025
Windows Server 2025の2026年5月アップデートで不具合

📋 改訂履歴

v1.3 2026年5月26日 最新
🆕 解決済み③(BSoD時にメモリダンプが生成されない問題/KB5087539で修正)を新規追加
🆕 不具合③(コンポーネントストア破損による KB5087539 インストール失敗 0x800736b3)を新規追加
🆕 KB5087539の主な修正・新機能にエジプトDST対応・DCでのLSASSパフォーマンス改善を追加
✏️ セキュリティ修正件数の注記を追加(情報源により120件/63件と差異あり)
✏️ まとめテーブルを最新情報に合わせて更新
✏️ タイムラインにBSoD/メモリダンプ問題の経緯を追加
v1.2 2026年5月19日
正式KB番号をKB5089541→KB5087539に訂正・不具合②(WSUSエラー詳細の非表示)・解決済み②(RDP警告ダイアログ)・KB5087539主な修正新機能セクションを追加
v1.1 2026年5月15日
更新概要テーブル・重要告知ボックスの内容を整備
v1.0 2026年5月13日
初版公開

2026年5月13日(日本時間)に配信されたWindows Server 2025の月例アップデートに関連して、管理者から複数の不具合が報告されています。4月更新での深刻な障害(緊急OOBパッチで対応済み)の経緯も踏まえ、5月更新で確認されている問題と対処法をまとめます。※5月26日更新:BSoD時のメモリダンプ未生成問題(解決済み)・インストール失敗0x800736b3・新機能情報を追加しました

⚠️ サーバー管理者の方へ:4月更新(KB5082063)で発生したドメインコントローラーの再起動ループは、4月19日リリースのOOBパッチ(KB5091157)で解決済みです。5月更新(KB5087539)にはこの修正が統合されています。ホットパッチ適用済み環境の場合は KB5087423 をご確認ください。

📋 2026年5月 Windows Server 2025 更新プログラム

対象OS KB番号(5月) OSビルド番号 配信日
Windows Server 2025 KB5087539 26100.32860 2026年5月13日
Windows Server 2025 Datacenter: Azure Edition(ホットパッチ) KB5087423 26100.32704 2026年5月13日

※本更新には、4月定例更新(KB5082063)および4月緊急OOBパッチ(KB5091157)の修正内容が統合されています。
※サービシングスタック更新(SSU:KB5089717 / ビルド 26100.32837)は本更新に内包されており、別途インストール不要です。

🆕 2026年5月26日 更新(v1.3)

✅ KB5087539 の主な修正・新機能(Microsoft公式リリースノートより)

  • 🔒 ML-DSA 量子耐性署名のサポートを追加(AD CS):Active Directory Certificate Services でModule‑Lattice‑Based Digital Signature Algorithm(ML-DSA)ポスト量子署名をサポート。コード署名・TLS・OCSP応答署名向けの量子耐性証明書発行が可能に
  • 🖥️ RDP警告ダイアログの表示崩れを修正:4月更新(KB5082063)で発生していたマルチモニター・異なるスケーリング設定環境でのRDP警告の描画崩れを解消
  • 🔑 サインイン問題を修正:2026年3月10日以降の更新適用後に発生していた、インターネット接続があるにもかかわらず「インターネットなし」と表示されMicrosoftサービスへのサインインに失敗する問題を修正
  • 📡 SSDPサービスの信頼性を改善:Simple Service Discovery Protocol(SSDP)の通知信頼性向上・サービス無応答を防ぐ接続改善
  • 🌍 エジプトの夏時間(DST)変更に対応 🆕 v1.3追加:アラブ共和国エジプトの2023年DST変更をサポート
  • ドメインコントローラーでのLSASSパフォーマンス改善 🆕 v1.3追加:Microsoft Defender有効時のDCにおけるLSASSのCPU・メモリ使用量を最適化(ETW収集時のIDL_DRSGetNCChangesイベントにかかる負荷を軽減)
  • 💾 BSoD時のメモリダンプ未生成を修正(diskdump.sys) 🆕 v1.3追加:2025年12月更新以降に発生していた、ブルースクリーン時にメモリダンプが生成されない問題を解消(詳細は下記「解決済み③」参照)
  • 🛡️ セキュリティ脆弱性を修正(Microsoft公式:63件・うちCritical 5件 ※情報源により件数が異なる場合があります)
  • 🔐 セキュアブート証明書の段階的展開を拡大:高信頼デバイスへの新証明書配信カバレッジを拡大。対象デバイスでは C:\Windows 配下に新規 SecureBoot フォルダが作成される
  • 📦 4月OOBパッチ(KB5091157)の修正内容を統合:DCの再起動ループ・インストール失敗(800F0983)の修正を包含

※セキュリティ件数について:Microsoft公式では63件(Critical 5件)と案内していますが、他の情報源では120件(Critical 16件)と記載しているケースもあります。正確な件数はMicrosoft Security Response Centerの公式ページでご確認ください。


⚠️ 不具合①:BitLocker回復キーの入力を求められる

対象:Windows Server 2025 5月更新(KB5087539)適用後 Microsoft公式案内済み

症状

5月の累積更新を適用して再起動した際、BitLocker回復キーの入力画面が表示されることがあります。Microsoftは本件を既知の問題として公式に案内しています。

影響範囲

  • 企業・組織管理下のサーバー環境が対象(個人・家庭用環境での発生はほぼない)
  • 以下の条件をすべて満たす環境で発生:OSドライブにBitLockerが有効、PCR7を明示的に含む構成、PCR7バインドが「不可能」と報告されている、Windows UEFI CA 2023証明書が存在する
  • 回復キーを一度入力すれば、以降の再起動では再発しない

原因

2026年2月以降、Microsoftは段階的に新しいUEFI証明書(Windows UEFI CA 2023)の展開を進めています。セキュアブートの信頼チェーンが更新される際、古いTPMプロファイル(PCR7)の設定を持つ環境では暗号鍵のバインド情報が変化し、BitLocker回復モードがトリガーされます。

🔧 対処法

【更新前の予防策】グループポリシーの構成を修正する

  1. グループポリシーエディター(gpedit.msc)を開く
  2. 「コンピューターの構成」→「管理用テンプレート」→「Windowsコンポーネント」→「BitLocker ドライブ暗号化」→「オペレーティングシステムのドライブ」
  3. 「ネイティブUEFIプラットフォーム検証プロファイルを構成する」を 「未構成」 に設定
  4. コマンドプロンプト(管理者)で gpupdate /force を実行

【更新後の対処】BitLockerプロテクターのリセット

既に回復キー入力が発生した場合、管理者権限のコマンドプロンプトで以下を実行します(C:ドライブが対象の場合):

manage-bde -protectors -disable C:
manage-bde -protectors -enable C: -tpm

※コマンド実行後、再起動して正常に起動することを確認してください。

📌 Microsoftは恒久的な修正を準備中と案内しています。現在の対処は一時的なものであり、今後の更新で根本的な対応が提供される予定です。


不具合②:WSUSでエラー詳細が表示されない

対象:WSUSロールが有効なWindows Server 2025 セキュリティ対応による仕様変更 Microsoft公式案内済み

症状

KB5070881以降の更新を適用した環境では、Windows Server Update Services(WSUS)の同期エラーの詳細がエラーレポート内に表示されなくなっています。同期処理そのものは引き続き機能しますが、エラー発生時に詳細を確認できない状態が続いています。

原因

WSUSサーバーロールに影響するリモートコード実行の脆弱性(CVE-2025-59287)に対処するため、セキュリティ上の措置としてエラー詳細の表示機能が一時的に無効化されています。これはMicrosoftによる意図的なセキュリティ対応です。

🔴 CVE-2025-59287 について

認証不要でSYSTEM権限での任意コード実行につながる可能性がある深刻な脆弱性です。PoC(概念実証コード)が公開されているため、パッチの適用を強く推奨します。エラー詳細の非表示はこの脆弱性への対処措置です。

🔧 対処法・代替確認方法

現時点でWSUSのエラー詳細表示機能を回復する回避策はありません。エラーを調査する際は以下の代替手段をご利用ください:

  • Windowsイベントログ:「アプリケーションとサービスログ」→「Microsoft」→「Windows」→「WindowsUpdateClient」
  • WSUSサーバーのログファイル:C:\Program Files\Update Services\LogFiles\SoftwareDistribution.log

Microsoftは恒久的な修正を今後の更新で提供する予定としています。


🆕 不具合③:KB5087539のインストール失敗 エラー 0x800736b3

2026年5月26日 追加(v1.3)
対象:コンポーネントストア(WinSxS)に既存破損があるWindows Server 2025 更新の不具合ではなく既存破損が原因

症状

KB5087539のインストールが エラーコード 0x800736b3(ERROR_SXS_ASSEMBLY_NOT_FOUND) で失敗するケースが一部の環境で報告されています。インストールが繰り返しリトライされるか、ロールバックされる症状が見られます。

原因

本エラーはKB5087539固有の不具合ではなく、対象サーバーのWindowsコンポーネントストア(WinSxS)に既存の破損や欠損アセンブリがある場合に発生します。更新プログラムが必要なコンポーネントを参照できないためインストールに失敗します。DVDメディアからインストールしたWindows Server 2025環境や、過去の更新が不完全に終了した環境での報告が多く見られます。

🔧 対処法

【手順1】DISM でコンポーネントストアを修復する

まず標準修復を試みます:

DISM.exe /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth

上記で解消しない場合は、既知の正常なソース(同一ビルド・同一エディション)を指定して修復します:

DISM.exe /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth /Source:\\<正常なサーバー>\c$\Windows /LimitAccess

【手順2】SFC(システムファイルチェッカー)を実行する

sfc /scannow

【手順3】Windows Update コンポーネントをリセットする

管理者権限のコマンドプロンプトで以下を順に実行します:

net stop wuauserv
net stop cryptSvc
net stop bits
ren C:\Windows\SoftwareDistribution SoftwareDistribution.old
net start wuauserv
net start cryptSvc
net start bits

※作業前にOSディスクのバックアップまたはVMスナップショットを取得することを強く推奨します。


✅ 解決済み①:ドメインコントローラーの再起動ループ(4月更新・OOB対応済み)

対象:PAM環境のWindows Server 2025 DC ✅ OOBパッチ KB5091157 で解決済み

症状と概要

4月の累積更新(KB5082063)を適用後、PAM(Privileged Access Management)を使用するマルチドメインフォレスト環境のドメインコントローラー(DC)において、LSASSサービスのクラッシュが発生し、サーバーが再起動ループに陥る深刻な問題が報告されました。認証・ディレクトリサービスが機能しなくなり、ドメイン全体が利用不能になるケースも確認されています。また、一部の環境では4月更新(KB5082063)のインストール自体がエラーコード 800F0983 で失敗するケースも報告されました。

✅ 解決策:OOBパッチ(KB5091157)または5月更新(KB5087539)を適用

  • 標準版:KB5091157(OS Build 26100.32698)― Microsoft Update Catalogから手動ダウンロード可
  • ホットパッチ版:KB5091470(OS Build 26100.32704)― 再起動不要でWindows Update経由で提供
  • 5月定例更新 KB5087539 にも同修正が統合されているため、本更新の適用でも解消されます

📌 ホットパッチ適用環境の注意:KB5091157を適用するとホットパッチが一時停止し、次の2026年7月ベースライン更新後に再開されます。


✅ 解決済み②:RDP警告ダイアログの表示崩れ(本更新で修正)

対象:マルチモニター・異なるスケーリング設定環境 ✅ KB5087539 で修正済み

症状(4月更新で発生・本更新で解消)

4月の更新(KB5082063)を適用した後から、リモートデスクトップ(RDP)ファイルを開く際のセキュリティ警告ダイアログが、複数のモニターごとに異なる表示スケール(例:100%と125%)を設定している環境で正しく描画されない問題が発生していました。テキストが重なって表示されたり、ボタンが部分的に隠れて操作が困難になるケースが報告されています。

5月更新(KB5087539)の適用により本問題は解消されます。Microsoft公式リリースノートにおいて「既知の問題の修正」として正式に記載されています。


🆕 ✅ 解決済み③:BSoD時にメモリダンプが生成されない(本更新で修正)

2026年5月26日 追加(v1.3)
対象:2025年12月更新以降を適用したWindows Server 2025 ✅ KB5087539 で修正済み(日本マイクロソフト公式確認)

症状(2025年12月以降のKBで発生・本更新で解消)

2025年12月の更新プログラム(KB5072033)以降を適用したWindows Server 2025環境で、ブルースクリーンエラー(BSoD / BugCheck)が発生してもメモリダンプが生成されない問題が確認されていました。問題が発生した環境では、システムイベントログに以下のエラーが記録されます:

Log Name: System
Source: volmgr
Event ID: 161
Level: Error
Description: Dump file creation failed due to error during dump creation.
BugCheckProgress was: 0x00040042

原因

2025年12月の更新(KB5072033)で、メモリダンプの生成に使用されるドライバー diskdump.sys の実装が変更されました。この変更により diskdump.sys が使用するメモリ量が増加し、サードパーティ製ストレージドライバーが利用できるメモリが不足するケースが発生。その結果、メモリダンプの生成処理が失敗していました。

✅ 解決策

5月更新(KB5087539)の適用により diskdump.sys の実装が従来方式に戻され、本問題は解消されます。日本マイクロソフトが2026年5月13日に公式サポートブログで解決を確認しています。

📌 運用上の注意:本問題が解決されるまでの期間(2025年12月〜2026年5月)、BSoD発生時にメモリダンプが生成されておらず、障害原因の事後調査が困難になっている可能性があります。KB5087539適用後は正常にダンプが生成されることをご確認ください。


ℹ️ 注意事項:セキュアブート証明書の更新と6月26日の期限切れ

仕様変更(不具合ではない) ⏰ 2026年6月26日 証明書期限切れ

更新適用中に通常より多い再起動が発生する場合がありますが、これは不具合ではありません。2011年発行の旧セキュアブート証明書(多くのデバイスで使用)が2026年6月26日に期限切れとなるため、Microsoftは新しいUEFI証明書(Windows UEFI CA 2023)を段階的に展開しています。5月更新はこの展開の重要なタイミングにあたります。対象デバイスでは C:\Windows 配下に新規 SecureBoot フォルダが作成されます。

🔴 管理者向け重要事項:6月26日までに対応が必要

6月26日までに新しいセキュアブート証明書を受信していないデバイスは、翌日からセキュリティ上の保護が低下した状態になります。サーバーフリートの証明書適用状況を確認し、5月の更新サイクル中に展開を完了することを推奨します。

証明書の適用状況を確認する方法

  1. 「スタート」→「設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「Windowsセキュリティ」
  2. 「デバイス セキュリティ」→「セキュアブート」
  3. 適用済み」と表示されていれば更新完了

📅 経緯タイムライン

※ 🆕 マークは今回のv1.3更新で追加・変更された項目です。

日付 内容
2025年12月9日 🆕 12月定例更新(KB5072033 / OSビルド 26100.7462)リリース。このリリースでdiskdump.sysの実装変更が行われ、BSoD時にメモリダンプが生成されない問題が始まる
2026年4月15日 4月定例更新(KB5082063 / OSビルド 26100.32690)リリース。インストール失敗(エラー800F0983)・DCの再起動ループ・RDP警告表示崩れが発生
2026年4月16日 MicrosoftがBitLocker回復問題・DCの再起動ループを公式確認・案内
2026年4月19日 緊急OOBパッチ(KB5091157 / OSビルド 26100.32698)リリース。DCの再起動ループとインストール失敗の両方を解決。ホットパッチ版はKB5091470(OSビルド 26100.32704)
2026年5月2日 Microsoftが再起動回数増加の理由(セキュアブート証明書更新)を公式説明
2026年5月13日 🆕 5月定例更新(KB5087539 / OSビルド 26100.32860)配信開始。OOBパッチの修正・RDP表示崩れ・BSoD時メモリダンプ未生成(diskdump.sys)の修正・ML-DSA量子耐性署名サポート・DCのLSASSパフォーマンス改善・エジプトDST対応を統合。BitLocker問題・WSUSエラー詳細非表示を既知の問題として案内
2026年6月26日 旧セキュアブート証明書(2011年発行)の期限切れ。新証明書未適用デバイスはセキュリティ保護が低下

📊 まとめ・対処法一覧

※ 🆕 マークは今回のv1.3更新で追加・変更された項目です。

不具合・事象 ステータス 深刻度 対処法
BitLocker回復キー要求
(5月更新・特定GPO設定環境)
調査中 中〜高
(企業DC限定)
グループポリシーを「未構成」に変更、または manage-bde でプロテクターをリセット
WSUSエラー詳細の非表示
(CVE-2025-59287対応・仕様)
継続中 軽微
(WSUSロール環境)
対処不要(セキュリティ対応による仕様)。エラー調査はWindowsイベントログを活用
🆕 KB5087539インストール失敗 0x800736b3
(WinSxS既存破損・環境依存)
環境依存
(破損環境のみ)
DISM /RestoreHealth でコンポーネントストアを修復後、再インストール
DCの再起動ループ / LSASSクラッシュ
(4月更新・PAM環境)
✅ 解決済み 重大 OOBパッチ KB5091157(ホットパッチ版:KB5091470)を適用。または5月更新KB5087539を適用
RDP警告ダイアログの表示崩れ
(マルチモニター・スケーリング差異)
✅ 解決済み 軽微 KB5087539(5月更新)の適用で解消
🆕 BSoD時にメモリダンプが生成されない
(diskdump.sys・2025年12月更新以降)
✅ 解決済み
(障害調査に影響)
KB5087539(5月更新)の適用で解消。diskdump.sysが従来実装に戻される
更新時の再起動回数増加 仕様 なし 対処不要。証明書適用状況を「デバイス セキュリティ」画面で確認可能

🔗 参考・公式情報

最終更新:2026年5月26日(v1.3)/ 情報は記事公開時点のものです。今後の公式発表により内容が変わる場合があります。本記事の情報はサーバー管理者向けの参考情報であり、実際の運用変更は必ず公式ドキュメントを確認のうえ実施してください。

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