Windows 11の2026年4月アップデートで不具合【5/12更新】

Windows 11の2026年4月アップデートで不具合 Windows11
Windows 11の2026年4月アップデートで不具合

Windows 11の2026年4月アップデートで不具合多発|原因・対策・修復方法を完全解説

📋 改訂履歴

  • 初版:2026年5月上旬 — 記事公開
  • 改訂:2026年5月12日 更新 ネットワーク共有(NAS)アクセス不可の不具合を追記
    更新 更新インストール失敗(エラー0x800f0991等)を追記
    更新 Paradoxゲーム起動エラーを追記
    更新 Windows Server環境への影響を追記
    更新 BitLocker対策にグループポリシー手順を追記
    追加 不具合⑤(アイドルフリーズ)への対処法を追記
    追加 不具合発生〜修正の時系列タイムラインを新設
    追加 5月パッチ(KB配信開始)の情報を追記

2026年4月14日、Microsoftは167件の脆弱性を修正する大型アップデート(KB5083769)を配信しました。

しかし今回のアップデート、インストール後に起動できなくなる・バックアップソフトが使えなくなる・BitLockerのパスワードを求められるといった深刻なトラブルが相次いで報告されています。

この記事では以下を解説します。

  • 今回のパッチで何が修正されたのか
  • どんな不具合が起きているのか
  • 不具合が起きたときの具体的な対処法

「アップデートしていいか不安」「すでにトラブルが起きている」という方に向けて、わかりやすくまとめました。


1. 今回のアップデートの基本情報

今回Windows 11向けに配信された更新プログラムは以下の通りです。

対象OSKB番号ビルド番号
Windows 11 26H1KB508376828000.1836
Windows 11 25H2KB508376926200.8246
Windows 11 24H2KB508376926100.8246

配信日: 2026年4月14日(パッチチューズデー)

修正件数: 167件の脆弱性


2. 主な改善・修正内容

セキュリティ修正

今回のアップデートで特に重要な修正は2点です。

① SharePointのなりすまし脆弱性(CVE-2026-32201)

SharePoint Serverで第三者が別のユーザーになりすますことができる脆弱性です。すでに実際の攻撃に悪用されていることが確認されており、早急な対応が必要です。

② ChromiumのUse-after-free脆弱性(CVE-2026-5281)

ブラウザエンジンの深刻なバグです。悪用されると、ウェブサイトを閲覧するだけで悪意あるコードが実行される恐れがあります。

セキュリティ強化

  • セキュアブート証明書の更新: ブート時の信頼性チェーンを強化。起動プロセスへの不正介入を防ぎます。
  • 脆弱なドライバのブロック強化: 既知の脆弱性を持つドライバを自動的にブロックするリストが更新されました。
  • カーネルレベルの保護強化: OSの中核部分への不正アクセスをより厳しく制限します。
  • リモートデスクトップのフィッシング対策強化: RDPファイルの接続設定がデフォルトで無効化され、初回利用時にセキュリティ警告が表示されるようになりました。

⚠️ ポイント: 今回のアップデートはセキュリティの「土台」を大きく変える内容です。そのためインストール後に一部の環境で互換性の問題が発生しています。


3. 報告されている不具合一覧

不具合①:起動できなくなる(ブートループ)★★★★★

最も深刻な不具合です。アップデート後の再起動時に画面がモザイク状になり、その後ブルースクリーン(BSOD)が表示されて起動できなくなります。自動修復が試みられますが修復できず、同じエラーを繰り返す「無限ループ」状態になります。

影響を受けやすい環境:

項目影響を受けやすい構成
CPUAMD Ryzen 5 2600、Ryzen 4000シリーズ
GPUNVIDIA GeForce GTX 1080 Ti
PCHP Pavilion、Dell デスクトップ、ASUS B650E搭載機
ドライバ2024年11月以前の古いAMD Radeonドライバ

また、インストール中に通常の1回ではなく4回以上の再起動が発生するケースも報告されています。インストール中は強制終了せず、10〜15分ほど待つようにしてください。

更新複数回再起動が発生する理由: Microsoftによると、今回のアップデートにはSecure Boot証明書の更新が含まれており、新証明書の書き込みのために通常より再起動回数が増加することは仕様上の動作です(2026年5月5日に公式発表)。インストール中は強制終了せず、完了まで待機してください。

不具合②:バックアップソフトが動かなくなる ★★★★☆

Macrium Reflect、Acronis、NinjaOne、UrBackupなど多くのバックアップソフトが正常に動作しなくなる不具合です。

原因: これらのソフトが共通して使っている「psmounterex.sys」というドライバが、セキュリティ上の理由でWindowsにブロックされたためです。

症状:

  • バックアップの実行中にエラーが発生して止まる
  • 保存済みのバックアップイメージが開けない
  • 「VSS_E_BAD_STATE」「Microsoft VSS has timed out」というエラーが表示される

更新Microsoftの公式見解: Microsoftはこの問題を「バグではなく設計上の仕様」としており、バックアップソフト側での対応(最新ドライバへの更新)を推奨しています。Windows 10/11クライアントだけでなくWindows Server環境にも影響します。

不具合③:BitLockerの回復キーを突然求められる ★★★☆☆

アップデート後の再起動時に突然「BitLocker回復キーを入力してください」という画面が表示されます。特に会社のパソコンなど、BitLocker(ドライブの暗号化機能)が有効になっているPCで多く発生しています。

⚠️ 重要: 回復キーの入力は1回だけで済みます。正しいキーを入力した後は通常通り起動できるようになり、以降の再起動では再発しません。Microsoftもこの問題を公式に認定しています。

更新技術的な原因: TPMプラットフォーム検証の「PCR7」がBitLockerグループポリシーに含まれているデバイスで、更新適用後の再起動時に誤作動が発生しやすい状態になります。特に企業管理PC(Azure AD管理など)で起きやすく、グループポリシーの設定見直しで回避できます(詳細は対処法④を参照)。

不具合④:RDP(リモートデスクトップ)の画面表示がおかしくなる ★★☆☆☆

複数のモニターを使っていて、それぞれのスケーリング(表示倍率)が違う場合に発生します。リモートデスクトップの接続確認ダイアログでテキストが重なったり、ボタンが隠れて押せなくなったりします。

対策: 2026年4月30日配信のプレビュー更新「KB5083631」で修正済みです。

不具合⑤:アイドル中にフリーズする ★★★☆☆

Windows 11 25H2において、PCが放置状態やロック画面のまま完全にフリーズする不具合が確認されています。時計が止まり、キーボードやマウスが一切反応しなくなるため、強制電源オフが必要になります。

追加

不具合⑥:ネットワーク共有(NAS)にアクセスできなくなる ★★★☆☆

KB5083769ではNTLMおよびSMBのセキュリティ設定が強化されたため、従来の認証方式を使用しているNASやネットワーク共有フォルダにアクセスできなくなるケースが報告されています(4月15日頃〜)。

影響範囲: Windows 11/10/Server すべてが対象になる可能性があります。

対処法: NAS側をSMB2/3・NTLMv2対応に設定し、Windows側もNTLMv2のみを使用する設定(レジストリ:LmCompatibilityLevel=3)に変更することで回避できます。改善しない場合は更新プログラムの一時的なアンインストールを検討してください。

追加

不具合⑦:更新のインストール自体が失敗する(エラー0x800f0991等)★★★☆☆

KB5083769のインストールが途中(100%手前)で停止し、再起動後に自動的にロールバックされるケースが報告されています。

対処法: Windows Updateトラブルシューティングを実行後、コマンドプロンプト(管理者)で以下を実行してください。

DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
sfc /scannow

追加

不具合⑧:Paradoxゲーム(Cities: Skylines 2、CK IIIなど)が起動しない ★★☆☆☆

2026年4月30日配信のプレビュー更新「KB5083631」適用後、Paradox製ゲームのランチャーがJavaScriptエラーを起こしてクラッシュする不具合が報告されています。

影響ゲーム: Cities: Skylines 2、Crusader Kings IIIなどParadoxランチャーを使用するタイトル

暫定対処法: Paradox Launcherを「管理者として実行」することでエラーを回避できる場合があります。また、KB5083631のアンインストールでも解消します。Paradox社が修正対応中です。

追加

Windows Server環境への影響

4月更新適用後、Windows ServerのRRAS(ルーティングとリモートアクセス)サーバーが起動ループに陥る事象が確認されました。Microsoftは2026年4月20日付けでOOB(帯域外)更新プログラム「KB5082052」等をリリースし、対応済みです。Server環境の管理者は優先的に適用を確認してください。


4. 不具合別の対処法

【不具合①対策】起動できなくなった場合

STEP 1:Windows回復環境(WinRE)に入る

電源ボタンを長押しして強制終了し、これを2〜3回繰り返すと自動的に「回復環境」が起動します。または、起動時に「F11」「F8」「Shift+再起動」などのキーを押して回復環境に入ります(PCのメーカーにより異なります)。

STEP 2:スタートアップ修復を試みる

トラブルシューティング → 詳細オプション → スタートアップの修復

修復できない場合は、次のSTEPに進みます。

STEP 3:コマンドプロンプトで問題のアップデートを削除する

トラブルシューティング → 詳細オプション → コマンドプロンプト

wusa /uninstall /kb:5083769 /quiet /forcerestart

STEP 4:システムファイルの修復を実行する

※以下のコマンドは、Windowsが「D:ドライブ」にインストールされている場合の例です。環境により文字が異なります。

dism /image:D:\ /cleanup-image /restorehealth
sfc /scannow /offbootdir=C:\ /offwindir=D:\Windows

完了後に再起動して、正常に起動できれば修復完了です。

💡 補足: アップデートを削除した後でも、グラフィックドライバを最新版に更新してから再度アップデートを適用することで、問題なく使えるようになるケースがあります。

【不具合②対策】バックアップソフトが使えなくなった場合

推奨対処:バックアップソフトを最新バージョンに更新する

ソフト名対処方法
Macrium Reflect公式サイトから最新版をダウンロードして更新
Acronis Cyber Protect最新バージョンへのアップデートを適用
NinjaOne Backup管理コンソールからドライバのアップデートを確認
UrBackup公式サイトから最新版をインストール

緊急の場合の暫定対処(⚠️ セキュリティリスクあり・非推奨)

reg add "HKLM\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\CI\Config" /v VulnerableDriverBlocklistEnable /t REG_DWORD /d 0 /f

⚠️ 注意: この設定はバックアップソフトの問題が解決したら必ず元に戻してください。セキュリティ上の脆弱性が発生します。

【不具合③対策】BitLocker回復キーを求められた場合

STEP 1:回復キーを確認する

  • Microsoftアカウントのページ:https://account.microsoft.com/devices/recoverykey にアクセス
  • 会社のPCの場合:システム管理者またはIT部門に連絡
  • 保存しておいたファイルやプリント:BitLocker設定時に保存を求められた場所を確認

STEP 2:48桁の回復キーを入力して起動する

正しく入力するとWindowsが起動します。一度正しく入力できれば、次回以降の再起動では回復キーを求められません。

更新STEP 3(企業向け追加対処):グループポリシーの設定を見直す

BitLockerのグループポリシーで「TPMプラットフォーム検証プロファイル」のPCR7設定が有効になっている場合、これを「未構成」に戻すことで再発を防げます。変更後は管理者権限のコマンドプロンプトで以下を実行してください。

gpupdate /force

なお、MicrosoftはKIR(既知の問題のロールバック)も企業向けに提供しています。

【不具合④対策】リモートデスクトップの表示がおかしい場合

Windows Updateから「KB5083631」を適用してください。

設定 → Windows Update → 更新プログラムのチェック

追加

【不具合⑤対策】アイドル中にフリーズする場合

現時点でMicrosoftからの公式修正パッチは未公開です。以下の暫定対処を試してください。

  • スリープ・ロック画面のタイムアウトを「なし(オフ)」に設定して発生頻度を確認する
  • KB5083769をアンインストールし、5月パッチ(2026年5月12日配信開始)の適用を待つ
  • グラフィックドライバを最新版に更新する

追加

【不具合⑥対策】NAS・ネットワーク共有にアクセスできない場合

  1. NAS側の設定でSMB2/3を有効にし、NTLMv2認証に切り替える
  2. Windows側のレジストリで「LmCompatibilityLevel=3」(NTLMv2のみ)を設定する
  3. 改善しない場合はKB5083769を一時アンインストールする

追加

5. 不具合発生〜修正の時系列タイムライン

日付出来事
2026年4月14日月例パッチKB5083769 配信開始
2026年4月15日頃BitLocker回復・バックアップ失敗・NASアクセス不可の報告が多数上がり始める
2026年4月19日バックアップ問題が海外主要メディアで広く報道される
2026年4月20日MicrosoftがWindows Server向けOOB更新(KB5082052等)を緊急リリース
2026年4月30日プレビュー更新KB5083631 配信。RDP表示バグを修正。Paradoxゲーム問題も同日報告
2026年5月5日Microsoftが複数再起動はSecure Boot証明書更新による仕様と公式発表
2026年5月6日Microsoft Q&AにてNAS/SMB回避策が正式に案内される
2026年5月12日5月月例パッチ 配信開始(既報問題の改善・修正を含む可能性あり。適用後の情報に注目)

6. まとめ・アップデートすべきか?

アップデートを急がない方がいい環境

  • AMD Ryzen(特に2600や4000シリーズ)+ NVIDIA GTX 1080 Ti の組み合わせ
  • Macrium ReflectやAcronisなどのバックアップソフトを業務で毎日使っている
  • BitLockerが有効で、かつ回復キーの保管場所がわからない
  • NASや社内ネットワーク共有を日常的に使用している 追加

アップデートを適用した方がいい環境

  • 上記のハードウェアを使っていない
  • グラフィックドライバが最新版(2024年12月以降)になっている
  • バックアップソフトがすでに最新バージョンになっている

✅ 適用前の準備(全ユーザー共通)

  • BitLocker回復キーの保管場所を確認しておく
  • 重要なファイルのバックアップを外付けドライブなどに取っておく
  • グラフィックドライバを最新版に更新しておく
  • バックアップソフトを最新バージョンに更新しておく
  • NASを使用している場合はSMB2/3・NTLMv2対応を事前に確認しておく 追加

よくある質問

Q:アップデートを適用しないとどうなる?

A:167件の脆弱性が修正されないままになります。特にSharePointの脆弱性はすでに攻撃に悪用されているため、長期間放置は危険です。問題のある環境への対処が完了したら早めに適用してください。

Q:不具合が怖いので自動更新をオフにしたい

A:一時的に更新を延期することはできます。「設定 → Windows Update → 更新の一時停止」から最大5週間延期できます。ただし長期間の停止はセキュリティリスクになります。

Q:アップデートを削除したらまた自動インストールされる?

A:Windows Updateの設定によっては再インストールされる場合があります。ドライバや環境を修正してから再適用することをおすすめします。


まとめ

2026年4月のWindows 11アップデートは、セキュリティを大幅に強化する重要な内容です。一方で、特定のハードウェア環境やバックアップソフトを使っているユーザーには深刻なトラブルが発生しています。

今すぐできること:

  1. BitLocker回復キーの保管場所を確認する
  2. グラフィックドライバを最新版に更新する
  3. バックアップソフトを最新バージョンに更新する
  4. NASを使用している場合はSMB/NTLM設定を確認する 追加
  5. 問題なければアップデートを適用する

不具合が発生しても、この記事で紹介した手順で多くの場合は回復できます。焦らず、一つずつ対処してください。

最終更新:2026年5月12日(改訂)|参考:Microsoft公式サポートページ(KB5083769等)、Windows Central、BleepingComputer、ITmedia、窓の杜、Microsoft Q&A、NinjaOne

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