Windows Server 2025の2026年7月アップデートで不具合【7/24更新】

Windows Server 2025の2026年7月アップデートで不具合 Winodws Server 2025
Windows Server 2025の2026年7月アップデートで不具合

2026年7月14日(日本時間)に配信されたWindows Server 2025の月例アップデート(Patch Tuesday)KB5099536について、注意しておきたい変更点・不具合をまとめます。今回のアップデートは6月更新(KB5094125)で発生していた不具合の修正が中心である一方、AD FS(Active Directory Federation Services)に実際に悪用が確認されているゼロデイの脆弱性への対応など、サーバー管理者が最優先で確認すべき項目も含まれています。

📋 改訂履歴

日付 更新内容
v1.1 2026年7月24日 🆕 更新 以下の内容を追加・更新しました。
①AD FS DKM ACL是正について、レジストリキー(RemediateDkmAcl)によるオプトイン是正の手順と、2026年10月13日の自動是正期限、CISA連邦機関向け対応期限(7月28日)を追記。
②KB5099536の変更点に、RDP(リモートデスクトップ)のSHA-2証明書サムプリント対応および.rdpファイルのセキュリティ管理に関するグループポリシーガイダンスの追加を明記(見落としのため追加)。
不具合⑩(新規・未確認情報)として、LSI MegaRAID 9361コントローラー+CacheCade構成のサーバーで、KB5099536適用後に起動不良が発生したとするコミュニティ報告を追加。Microsoft公式には本記事更新時点(7/24)でまだ既知の問題として掲載されていません
④まとめ表・目次に上記の変更を反映。
v1.0 2026年7月15日 初版公開(不具合①〜②、注意点③〜⑨を掲載)

※本記事は2026年7月24日時点の情報に基づいています。今後、公式認定や新たな不具合報告があり次第、随時追記・更新を行う予定です。

📋 今月(2026年7月)のWindows Server 更新プログラム

🚨 最優先で確認: 今回のセキュリティ更新には、AD FS(Active Directory Federation Services)の権限昇格の脆弱性(CVE-2026-56155)への対応が含まれています。この脆弱性は実際の攻撃での悪用がMicrosoftにより確認済みです。AD FSを運用している環境では、通常の累積更新の適用に加えて、後述する追加のACL(アクセス制御リスト)強化手順が必要です。
対象バージョン KB番号 ビルド番号 配信日
Windows Server 2025 KB5099536 26100.33158 2026年7月14日
Windows Server 2022 KB5099540 20348.5386 2026年7月14日
サービシングスタック更新(Server 2025) KB5101372 26100.33150 2026年7月14日

※本更新には6月23日配信の月例プレビュー版(KB5094125/オプション更新)の内容も含まれています。今回の7月Patch Tuesdayでは、Windows全体で570件前後(報道により差あり)のセキュリティ脆弱性が修正されたと報じられており、過去最多規模とされています。

✅ KB5099536 の主な修正・変更点(参考情報)

  • 6月不具合の修正 OLE自動化を介したサードパーティ製アプリのOffice起動失敗を修正:6月のKB5094125適用後に発生していた不具合を解消
  • 6月不具合の修正 File Explorer(OneDrive)の不具合を修正:管理者権限でエクスプローラーを実行した際にOneDriveショートカットが機能しなくなる問題を解消
  • 6月不具合の修正 「ごみ箱」削除確認ダイアログの表示不具合を修正:完全削除時に内部管理ファイル名が表示される問題を解消
  • 🐳 Hyper-V分離のWindowsコンテナー起動性能を改善:Microsoft Container Registry(MCR)経由で提供される最新のコンテナーベースイメージ(nanoserver・servercore・windowsservercore)に反映
  • 🔐 TLS 1.3にハイブリッドPQC(耐量子暗号)鍵交換のサポートを追加:従来方式と耐量子アルゴリズムを組み合わせた複合的な暗号形式にも対応
  • 📜 イベントログサービスの信頼性を改善:マニフェストで構成されたカスタムログチャンネルへイベントを転送するイベントコレクターサーバーでの安定性が向上
  • 🌐 共有ネットワークリソースへの接続の信頼性を改善:NetUseAdd関数などが使用する未認証(nullセッション)接続を含め、より安定的に動作
  • 🖥️ システムの応答停止・グラフィックスカーネルドライバーのメモリリークを修正:グラフィックス処理を伴う仮想マシンのパフォーマンスが向上し、サインインの安定性にも寄与
  • 🔒 Secure Boot証明書の自動配信対象をさらに拡大(2023年証明書チェーンへの移行を継続)
  • 🖥️ 🆕 7/24追加 RDP(リモートデスクトップ)のセキュリティを強化:信頼済みRDP発行元の証明書サムプリントについてSHA-2形式のサポートが追加されました(SHA-1は後方互換のためのみ維持され、将来的に廃止予定)。あわせて、グループポリシーを使って.rdpファイルのセキュリティ設定を管理するための新しいガイダンスも公開されており、フィッシング対策としてIT管理者はSHA-256以降への移行が推奨されています。

📌 この記事の内容

  1. 不具合①:AD FSのDKMコンテナーACLに関する権限昇格の脆弱性(悪用確認済みゼロデイ)
  2. 不具合②:BitLocker保護回避の脆弱性(一般公開・物理アクセス前提)
  3. 不具合③:TDIトランスポート登録の強制による古いソフトのネットワーク切断
  4. 不具合④:ホットキー処理変更によるキーボードショートカットの一時的な無反応
  5. 継続中の既知の問題⑤:WSUSの同期エラー詳細が表示されない(継続中)
  6. 継続中の既知の問題⑥:絵文字パネルのGIF機能が利用できない(サーバーでは7月時点も継続の可能性)
  7. 注意点⑦:Hotpatch(再起動不要更新)対象環境での再起動が必要(7月はベースライン月)
  8. 注意点⑧:Hyper-Vの重大な権限昇格の脆弱性(仮想化ホストの優先パッチ対象)
  9. 注意点⑨:boot.stl欠落によるデプロイメディアの起動失敗(0xc0430001)
  10. 🆕 不具合⑩(未確認情報):MegaRAID CacheCade環境での起動不良報告(Microsoft未確認)
  11. まとめ・対処法一覧

🚨 不具合①:AD FSのDKMコンテナーACLに関する権限昇格の脆弱性(悪用確認済みゼロデイ)

対象:AD FS(Active Directory Federation Services)を運用するWindows Server 🚨 実際の悪用をMicrosoftが確認済み(CVE-2026-56155) CISA KEVカタログにも追加済み 🆕 7/24更新:是正手順の詳細を追記

内容

AD FSのDistributed Key Manager(DKM)コンテナーに対するアクセス制御リスト(ACL)の粒度が不十分であるため、既にローカルアクセス権を持つ攻撃者が管理者権限に昇格できる脆弱性(CVE-2026-56155、CVSS 7.8)が発見されました。Microsoftのインシデント対応チーム(DART)による発見であり、実際の攻撃での悪用が確認されています。ACLが過度に緩い設定になっていると、攻撃者はDKMの鍵情報を読み取り、トークン署名・トークン暗号化に使われる証明書の秘密鍵を復号できる可能性があります。これが奪われた場合、フェデレーションを信頼するあらゆるユーザーになりすましたトークンを偽造されるおそれがあり、オンプレミス・クラウド双方のサービスに影響が及びかねません。

💡 重要:累積更新の適用だけでは不十分

今回のKB5099536を適用してAD FSサービスを再起動すると、システムがDKMコンテナーのACLを起動時(起動後およそ1分後)および24時間ごとに自動チェックし、不適切な設定を検出した場合はAD FSの管理イベントログにイベントID 1132を記録するようになります(監査モード)。ただし、実際にACLを是正するための強化手順は、別途Microsoft公式文書「CVE-2026-56155: AD FS Distributed Key Manager container ACL hardening」(KB5121391)に従って実施する必要があります。通常の月例更新プログラムの適用だけで自動的に是正されるわけではない点にご注意ください。

🆕 7/24追記:是正の仕組みとタイムラインについて

KB5121391で示されているACL是正は、以下の段階的な仕組みで運用されます。

  • 監査モード(既定):KB5099536適用後、AD FSサービス起動時および24時間ごとにDKMコンテナーACLを自動チェックし、不備があればイベントID 1132(以降、関連イベントとして1133・1134も)を記録。この段階ではACLへの変更は自動的には行われません
  • オプトインでの自動是正:レジストリキーRemediateDkmAclを「1」に設定すると、検出された不適切なACLをMicrosoftのガイダンスに沿って自動的に是正できます(「0」に設定すると自動是正を明示的に無効化)。
  • 強制適用の期限:このレジストリキーを設定していない環境では、2026年10月13日以降、更新プログラムにより不適切なACLが自動的に是正される予定です。事前に本番環境でのテストを済ませておくことが推奨されます。

また、CISA(米国土安全保障省サイバーセキュリティ・インフラセキュリティ庁)は本脆弱性をKEV(悪用が確認された脆弱性)カタログに追加しており、米連邦政府機関向けの是正期限は2026年7月28日とされています。民間環境でも同水準の緊急性を持って対応することが推奨されます。

🔧 対処法

方法1:まずKB5099536を適用し、AD FSサービスを再起動する

監視機能(監査モード)を有効化するため、まずは通常の月例更新を適用してください。

方法2:KB5121391のガイダンスに沿ってDKMコンテナーのACLを強化する

Microsoft公式サポート文書「CVE-2026-56155: AD FS Distributed Key Manager container ACL hardening」の手順に従い、DKMコンテナーのアクセス制御リストを是正してください。手動での是正が難しい場合は、レジストリキーRemediateDkmAclを「1」に設定してオプトインの自動是正を有効化する方法もあります。

方法3:イベントID 1132を監視する

AD FSの管理イベントログでイベントID 1132が記録されていないか定期的に確認し、不適切なACL設定が検出された場合は速やかに是正してください。

方法4:2026年10月13日の自動是正期限までに対応方針を決める

手動是正・オプトイン自動是正のいずれも設定しない場合、10月13日以降は更新プログラムによって強制的に是正が行われます。運用への影響を避けるため、事前に検証環境での動作確認をおすすめします。


⚠️ 不具合②:BitLocker保護回避の脆弱性(一般公開・物理アクセス前提)

対象:BitLockerでドライブを暗号化しているWindows Server端末 一般公開済み・実悪用は未確認(CVE-2026-50661)

内容

BitLockerのセキュリティ機能を回避できる脆弱性(CVE-2026-50661)が、今回の月例更新でゼロデイとして修正されています。この脆弱性は一般に公開された情報として広まっていますが、Microsoftは本記事執筆時点で実際の悪用は確認していません。悪用には端末への物理的なアクセスが前提となるため、リモートから突然侵害されるような性質のものではありませんが、ノートPCなど持ち出し可能な端末でBitLockerによるデータ保護を前提としている環境では優先度高く対応することが推奨されています。今年に入ってから「bitskrieg」「YellowKey」など、BitLocker関連の回避手法の開示が続いている点も踏まえ、暗号化ドライブを運用するサーバー・端末では速やかな適用をおすすめします。

🔧 対処法:KB5099536(またはWindows 11/10向けの対応する7月更新)を適用してください。BitLockerで保護されたドライブを運用している端末は優先的に更新することを推奨します。


⚠️ 不具合③:TDIトランスポート登録の強制による古いソフトのネットワーク切断

対象:古いネットワーククライアント・セキュリティエージェント等 Microsoft公式が事前案内するセキュリティ強化策

症状・原因

KB5099536の適用後、TDI(Transport Driver Interface)と呼ばれる古いネットワークアーキテクチャ経由で、登録されていないサードパーティ製トランスポートを利用してソケット通信を行うアプリケーションが動作しなくなる場合があります。正しく登録されているトランスポートには影響しません。サーバー環境では、古いセキュリティエージェント、バックアップソフト、監視エージェント、独自のネットワーク監視ツールなどが対象になりうるため、事前確認をおすすめします(Windows 11/10向けの7月更新にも共通する変更です)。

🔧 対処法:システムイベントログでAFD関連のイベントID 16003が記録されていないか確認し、該当ソフトウェアのベンダーに最新版の提供状況を確認してください。詳細はMicrosoft公式サポート文書「Third-party TDI transports might stop working after installing Windows security updates released on or after July 14, 2026」を参照してください。


⚠️ 不具合④:ホットキー処理変更によるキーボードショートカットの一時的な無反応

対象:Windows Server 2025(リモートデスクトップでの操作時など) Microsoftは「既知の問題」には未分類

症状・原因

本更新ではホットキーの登録解除・クリーンアップの処理方法が変更されています。まれに、従来のホットキーのライフサイクル処理に依存していた一部の組み込みWindows機能で、特定のキーボードショートカットが一時的に反応しなくなる場合があります。

🔧 対処法:多くの場合、影響を受けたアプリを再起動することで解消します。改善しない場合は、Feedback Hubから報告してください。


ℹ️ 継続中の既知の問題⑤:WSUSの同期エラー詳細が表示されない(継続中)

対象:WSUS(Windows Server Update Services)を運用する環境 2025年10月から継続中・KB5099536でも公式に既知の問題として掲載

内容

2025年10月配信のKB5070881以降の更新を適用した環境では、WSUSの同期エラーレポート機能において、エラーの詳細が表示されなくなっています。これはリモートコード実行の脆弱性CVE-2025-59287への対応として、一時的に該当機能を無効化した結果であり、KB5099536の公式リリースノートでも「本更新における既知の問題」として引き続き掲載されています。

🔧 対処法:現時点では明確な回避策は提供されていません。WSUSの同期エラーの原因調査が必要な場合は、詳細なエラー情報が得られない前提で、イベントログや他の診断手段と組み合わせて調査を行う必要があります。Microsoftからの機能復旧の発表を引き続き確認してください。


ℹ️ 継続中の既知の問題⑥:絵文字パネルのGIF機能が利用できない(サーバーでは7月時点も継続の可能性)

対象:Windows Server 2025 6月30日から発生・7月14日のKB5099536リリースノートに修正の明記なし

内容

2026年6月30日にGoogleのTenor APIが終了した影響で、絵文字パネル(Windows キー + ピリオド)のGIF検索が「GIF service is not available」というエラーで利用できなくなる事象が発生しています。Windows 11向けの7月更新(KB5101650)では、GIF提供元をGIPHYに切り替えることでこの問題が解消されましたが、Windows Server 2025向けのKB5099536の公式リリースノートには、本記事執筆時点で同様の修正が明記されていません。そのため、サーバー環境では引き続き本事象が発生する可能性があります。

🔧 対処法:業務への影響は軽微とみられますが、絵文字パネルのGIF機能を利用する場面がある場合は、今後のWindows Server更新での修正提供を待つ必要があります。Microsoftは将来の更新で解決に取り組むとしています。


ℹ️ 注意点⑦:Hotpatch(再起動不要更新)対象環境での再起動が必要(7月はベースライン月)

対象:Azure Arc経由でHotpatchを有効化しているWindows Server 2025

内容

Windows Server 2025のHotpatch(再起動不要の更新)は、1月・4月・7月・10月を「ベースライン月」とし、四半期に一度は通常の累積更新として再起動を伴う適用が必要な仕組みになっています。今回のKB5099536は7月の計画済みベースライン更新にあたるため、Hotpatchを有効化している端末でも、本更新の適用時には再起動が発生します。適用後は、8月・9月にかけて再び再起動不要のHotpatch更新に戻ります。

💡 なお、2026年6月には「YellowKey」(CVE-2026-45585)と呼ばれる脆弱性の公開を受けて、一部のHotpatch対象環境で計画外のベースライン更新が発生していました。7月の計画済みベースラインは、この6月の計画外対応とは独立して予定通り実施されるものです。Hotpatchを運用するチームは、保守ウィンドウのスケジューリング時に本ベースライン月の再起動を織り込んでおくことをおすすめします。


ℹ️ 注意点⑧:Hyper-Vの重大な権限昇格の脆弱性(仮想化ホストの優先パッチ対象)

対象:Hyper-Vを運用する仮想化ホスト

内容

今回の月例更新では、Hyper-Vに関する2件の緊急度「重大(Critical)」の権限昇格の脆弱性(CVE-2026-50680CVE-2026-54127)が修正されています。仮想化ホストが侵害されると、そのホスト上で稼働するすべてのゲスト仮想マシンに影響が及ぶ可能性があるため、Hyper-Vインフラを運用している組織では優先的な適用が推奨されます。

🔧 対処法:KB5099536の適用を優先的に計画し、特に複数テナントのゲストVMをホストしている環境では速やかな展開をおすすめします。


ℹ️ 注意点⑨:boot.stl欠落によるデプロイメディアの起動失敗(0xc0430001)

対象:カスタムWindows Serverイメージ・展開メディアを運用する組織

内容

本更新をダイナミックアップデートとして既存のWindowsイメージに適用する場合、インストールメディアにboot.stlファイルが含まれていないと、対象デバイスがインストールメディアから正常に起動できず、エラーコード0xc0430001が発生する可能性があります。

🔧 対処法:Microsoft公式の「Update WinPE」スクリプトを利用するか、デバイスのWindows\Boot\EFIフォルダーからboot.stlファイルを手動でインストールメディアへコピーしてください。


🆕 不具合⑩(未確認情報):MegaRAID CacheCade環境での起動不良報告(Microsoft未確認・2026年7月24日追加)

🆕 7/24新規追加 対象:LSI MegaRAID 9361系コントローラー+CacheCade構成の物理サーバー ⚠️ Microsoft公式の既知の問題には未掲載(コミュニティ報告のみ)

内容

2026年7月15日、コミュニティフォーラム(WindowsForum.com)にて、LSI MegaRAID 9361系コントローラーでCacheCadeを有効化した物理サーバー2台が、KB5099536適用後に正常起動しなくなったとする報告が投稿されました。報告によると、CacheCadeボリュームが見当たらなくなり、コントローラー上の仮想ドライブが「Optimal access blocked」という状態で認識されたとのことです。

本記事更新時点(2026年7月24日)で、Microsoft公式のWindows Server 2025向けリリースノートおよび既知の問題ページには、本事象に関する記載は確認できていません。公式に掲載されている既知の問題は、引き続き前述のWSUS同期エラー詳細非表示の件のみです。報告件数も現時点では限定的で、同一管理者による2台のサーバーという情報にとどまっており、ハードウェア構成やファームウェア、運用手順など他の要因が影響している可能性も否定できません。KB5099536そのものが原因であると確定した情報ではない点にご注意ください。

なお、仮想マシンや、MegaRAID以外のストレージコントローラーを使用する環境、CacheCadeを利用していないWindows Server 2025ホストは、この報告の対象には該当しないとみられます。

💡 未確認情報として慎重に扱ってください

本項目は現時点でMicrosoftが公式に認定した不具合ではなく、単一のコミュニティ投稿に基づく情報です。過度に恐れる必要はありませんが、該当ハードウェア構成の物理サーバーについては、次回のパッチ適用サイクル(2026年8月11日予定の月例更新)までに、テスト環境での事前検証を行うことをおすすめします。

🔧 対処法:LSI MegaRAID 9361系コントローラーでCacheCadeを有効化している物理サーバーについては、KB5099536の適用を一律に見合わせる必要はありませんが、本番環境への展開前にオフラインでの起動確認・ストレージ検証を行う独立した展開リングを設けることを検討してください。仮想マシンや他のストレージ構成のサーバーは、通常どおりのリング展開で問題ないとみられます。Microsoftの公式な既知の問題ページを引き続き確認してください。


📊 まとめ・対処法一覧

項目 対象 深刻度 対処法
AD FS DKMコンテナーACLの脆弱性(CVE-2026-56155)
実際の悪用を確認済み/自動是正期限:2026年10月13日
AD FSを運用するサーバー 最優先・緊急 KB5099536適用+KB5121391のACL強化手順を実施(レジストリキーRemediateDkmAclでの自動是正も可)
BitLocker保護回避の脆弱性(CVE-2026-50661)
一般公開・物理アクセス前提
BitLocker運用端末全般 優先的にKB5099536を適用
TDIトランスポート登録の強制
古いネットワークソフトが動作停止
レガシーなセキュリティ/監視エージェント等 イベントID 16003を確認/ベンダーに最新版を確認
ホットキー処理変更によるショートカット無反応
MS未分類の一時的な事象
Windows Server 2025 軽微 影響アプリを再起動/改善しなければFeedback Hubへ報告
WSUS同期エラー詳細の非表示(継続中)
2025年10月から継続
WSUS運用環境 中(運用影響) 明確な回避策なし/他の診断手段と併用
絵文字パネルのGIF機能停止(継続中の可能性)
6/30発生・7月更新での修正明記なし
Windows Server 2025 軽微 今後の修正提供を待つ
Hotpatch対象環境での再起動(7月はベースライン月)
計画済みの四半期再起動
Azure Arc Hotpatch有効化端末 情報(運用計画) 保守ウィンドウに再起動を織り込む
Hyper-Vの重大な権限昇格の脆弱性
CVE-2026-50680/CVE-2026-54127
Hyper-Vホスト 優先的にKB5099536を適用
boot.stl欠落によるデプロイ失敗(0xc0430001)
カスタムイメージ運用者向け
カスタムWindowsイメージを運用する組織 中(IT管理者向け) Update WinPEスクリプトの使用/boot.stlの手動コピー
🆕 MegaRAID CacheCade環境での起動不良(未確認情報)
コミュニティ報告のみ・Microsoft未確認
LSI MegaRAID 9361系+CacheCade構成の物理サーバー 要注視(未確認) 本番投入前にオフラインで起動・ストレージ検証を実施

📝 補足情報

今回のPatch Tuesdayでは、AD FSの脆弱性(CVE-2026-56155)に加え、Microsoft SharePoint Serverの権限昇格の脆弱性(CVE-2026-56164)についても実際の悪用が確認されています。オンプレミスでSharePoint Serverを運用している場合は、Windows Server本体の更新とあわせて、SharePoint側のセキュリティ更新の適用状況も確認してください。

本アップデートに先立ち、Microsoft Defenderの権限昇格の脆弱性「RoguePlanet」(CVE-2026-50656)が2026年7月8日付で緊急パッチにより修正されています。Windows Serverも対象で、定義更新の仕組みで自動的に適用されるため、通常は特別な操作は不要です。

Microsoft公式のリリースノートでは、本記事更新時点(2026年7月24日)でKB5099536について、WSUSの同期エラー詳細非表示の件を除き、公式な既知の問題としては新たに掲載されたものはありません。ただし、上記の通りAD FSに関する追加対応が必要な脆弱性など、通常の累積更新の適用だけでは完結しない項目が含まれているため、特にID基盤(AD FS)やHyper-Vを運用する環境では、事前に公式文書を確認した上での計画的な対応をおすすめします。

🆕 7/24追加 なお、LSI MegaRAID 9361系コントローラー+CacheCade構成の物理サーバーで起動不良が発生したとするコミュニティ報告(未確認情報)についても、本記事の不具合⑩に追記しています。あわせてご確認ください。


🔗 参考・公式情報

最終更新:2026年7月24日(v1.1)/ 初版公開:2026年7月15日(v1.0)/ 情報は記事更新時点のものです。今後の公式発表により内容が変わる場合があります。

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