Macで使っていたChatGPTアプリが突然起動しなくなった、あるいは「マルウェアが含まれているため開けませんでした」というメッセージとともにアプリがゴミ箱に移動されてしまった……そんな事態に直面して、焦っていませんか?
「自分のMacがウイルスに感染したの?」「大切なデータは消えてしまったの?」と不安になるお気持ち、よくわかります。でも大丈夫です。落ち着いてください。
これはあなたのMacが壊れたわけでも、ウイルスに感染したわけでもありません。OpenAI側が行ったセキュリティ上の対応が原因で、Macの安全確認機能が古いバージョンのアプリを弾いてしまっているだけです。
この記事では、今何が起きているのか、そして今すぐできる対処法を、ITの専門知識がない方でもわかるように、ステップごとに丁寧に解説します。
今起きている不具合・エラーの具体的な内容
どんな症状が出ているの?
今回の問題では、主に次のような症状が報告されています。
- Mac版ChatGPTアプリをクリックしても起動しない
- 「”ChatGPT.app”にはマルウェアが含まれているため開けませんでした。」というメッセージが表示され、アプリがゴミ箱に移動されてしまう
- macOS(Macの基本ソフト)をアップデートした後、急にアプリが使えなくなった
- ChatGPT以外にも、OpenAIの「Codex」や「Alt(Altブラウザ)」などのMacアプリも同様の影響を受けている
なぜこんなことが起きているの?
少しだけ背景を説明します(難しい話は読み飛ばしてOKです!)。
Macには、アプリが「正規の開発者が作った安全なもの」かどうかを自動でチェックする「Gatekeeper(ゲートキーパー)」という仕組みがあります。アプリが安全かどうかの”お墨付き”が書かれた書類を「セキュリティ証明書(しょうめいしょ)」と呼びます。
2026年3月〜5月にかけて、OpenAIが使っていた外部のプログラム部品(「Axios」というツール)が第三者によって改ざんされるという事件が発生しました。この改ざんにより、OpenAIのアプリに使われていた”お墨付きの書類(証明書)”が外部に漏れた可能性が浮上したため、OpenAIは安全のために古い証明書を無効化し、新しい証明書に切り替えました。
その結果、古い証明書が付いた旧バージョンのアプリは、Macの安全チェック機能に引っかかり、起動できなくなってしまったのです。
大切なポイント:あなたのデータは無事です
OpenAIは「ユーザーのデータへの不正アクセスや、アプリ自体の改ざんが行われた証拠はない」と公式に発表しています。つまり、あなたのChatGPTのアカウント情報や会話履歴が盗まれたわけではありません。アプリを最新版に更新するだけで解決します。安心してください。
影響を受けるアプリ・影響しないもの
| 対象 | 影響 |
|---|---|
| Mac版 ChatGPTアプリ | 影響あり(要アップデート) |
| Mac版 Codexアプリ | 影響あり(要アップデート) |
| Mac版 Atlasアプリ | 影響あり(要アップデート) |
| iPhoneアプリ(iOS版) | 影響なし(そのまま使えます) |
| Windows版アプリ | 影響なし(そのまま使えます) |
| ブラウザ版(chatgpt.com) | 影響なし(そのまま使えます) |
今すぐ試せる!具体的な対策と手順
対策1:アプリを最新バージョンに更新する(一番簡単で確実な方法)
これが最も重要な対処法です。OpenAIが新しい証明書に対応した最新バージョンのアプリを公開しているので、それに更新するだけで問題が解決します。
【手順】
- アプリがゴミ箱に移動されている場合は、まずゴミ箱の中のアプリを「完全に削除」してください(ゴミ箱を右クリック → 「ゴミ箱を空にする」)
- Safariや Chrome などのブラウザを開く
- OpenAIの公式サイト(https://openai.com)にアクセスする
- ページ上部またはページ内にある「ダウンロード(Download)」ボタンを探してクリック
- macOS用のインストールファイル(「.dmg」という形式のファイル)がダウンロードされるので、ダウンロードフォルダに保存されたファイルをダブルクリックする
- 画面の指示に従い、アプリを「アプリケーション」フォルダにドラッグ&ドロップする
- 「アプリケーション」フォルダからChatGPTを起動し、ログインする
⚠️ 注意:ChatGPTアプリは必ずOpenAI公式サイト(openai.com)からダウンロードしてください。検索結果に出てくる非公式サイトや、怪しいサイトからダウンロードすると、本物とは別の危険なアプリが混入している可能性があります。
対策2:アプリのメニューから直接アップデートする
すでに入っているアプリが起動できる状態(エラーが出ていても起動はできる)の場合は、アプリ内から直接アップデートできることがあります。
【手順】
- DockまたはアプリケーションフォルダからChatGPTアプリを起動する
- 画面左上のAppleメニュー横にある「ChatGPT」をクリックする
- 表示されたメニューから「アップデートを確認(Check for Updates)」を選ぶ
- アップデートが表示されたら「今すぐアップデート(Update Now)」をクリック
- アップデートが完了したら、アプリを再起動する
もしアプリ自体が全く起動しない場合(クリックしても何も起きない、またはすでにゴミ箱へ移動されてしまっている場合)は、対策1の手順で再インストールしてください。
対策3:アプリが更新できるまでの間、ブラウザ版で代替利用する
「更新の手順がよくわからない」「後でゆっくり対処したい」という方は、ブラウザ(SafariやChromeなど)からChatGPTを使うことができます。機能はほぼ同じですので、アプリの問題が解決するまでの一時的な代替として十分活用できます。
【手順】
- Safariや Chromeなどのブラウザを開く
- アドレスバーに「https://chatgpt.com」と入力してアクセス
- これまでと同じアカウント情報でログインすれば、すぐに使える
ブラウザ版はMacアプリの証明書問題の影響を受けていないため、今すぐ問題なく利用できます。
公式のアップデートで直る?現在の対応状況
これはユーザー側の問題?OpenAI側の問題?
今回の問題の根本原因はOpenAI側のセキュリティ対応にあります。ユーザーが何か悪いことをしたわけでも、あなたのMacの設定がおかしいわけでもありません。
OpenAIは外部ライブラリ(「Axios」)が第三者に改ざんされたことを受け、念のためにセキュリティ証明書を更新しました。その結果、古い証明書を持ったアプリが起動できなくなってしまいました。これは言わば、「鍵の安全性を高めるために鍵ごと取り替えたら、古い鍵では扉が開かなくなった」ようなイメージです。
アップデートはすでに配信済みです
OpenAIはすでに、新しい証明書に対応した最新バージョンのアプリを公開・配信しています。つまり、修正対応はすでに完了しており、ユーザー側でアプリを更新するだけで解決する状態になっています。
待つ必要はありません。今すぐ対策1〜2の手順でアップデートを行いましょう。
最初の期限と現在の状況
- 2026年5月8日(第一の期限):OpenAIが古い署名証明書を正式に廃止。この日以降、古いバージョンのアプリはMacのセキュリティ機能に引っかかり、ゴミ箱へ移動されるトラブルが多発するように。
- 2026年6月12日(最終期限):TanStackというライブラリへの攻撃(「Mini Shai-Hulud」と呼ばれるサプライチェーン攻撃)を受けて、OpenAIがさらに証明書のローテーション(再更新)を実施。この日が強制アップデートの最終期限とされており、期限を過ぎた古いバージョンのアプリは完全に起動できなくなります。
現在(2026年6月26日時点)は、6月12日の最終期限をすでに過ぎています。 古いバージョンのアプリはすでに完全にブロックされている状態のため、早急にアップデートを行ってください。
iPhoneアプリやWindowsアプリは大丈夫?
はい、問題ありません。今回の影響を受けるのはMac版(macOS版)のアプリのみです。iPhoneやiPad(iOS)、Windows のアプリはそのまま使えます。
まとめ
今回のトラブルのポイントをまとめます。
- 原因はOpenAIが行ったセキュリティ証明書の更新で、あなたのMacやデータは安全
- Mac版ChatGPT・Codexアプリが影響を受けており、古いバージョンはMacの安全機能によってブロックされている
- 対処法は「最新バージョンへのアップデート(または再インストール)」のみ
- iOS版・Windows版・ブラウザ版は影響なし、今すぐ使える
- アップデートが終わるまでの間は https://chatgpt.com のブラウザ版で代替利用可能
今後のアップデート情報はどこでチェックすればいい?
OpenAIの公式情報は以下のチャンネルで発信されています。ブックマークしておくと安心ですよ。
- OpenAI公式サポートページ(日本語):https://help.openai.com/ja-jp
- OpenAI公式X(旧Twitter):@OpenAI や @ChatGPTapp
- OpenAI公式リリースノート(日本語):https://help.openai.com/ja-jp/articles/6825453
困ったときは焦らず、まずブラウザ版で代替しながら、落ち着いてアップデートを試してみてくださいね。この記事の手順で、きっとスムーズに解決できるはずです。
最終更新日:2026年6月26日


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