Windows 11の2026年6月アップデートで不具合【6/21更新】

Windows 11の2026年6月アップデートで不具合 Windows11
Windows 11の2026年6月アップデートで不具合

2026年6月9日(日本時間)に配信されたWindows 11の月例アップデート(Patch Tuesday)で、複数の不具合が報告されています。本記事では確認されている症状・原因・対処法をまとめます。

📋 改訂履歴

日付 更新内容
v1.3 2026年6月21日 🔄 変更 不具合⑥「ごみ箱」破損:Microsoftが公式に「既知の問題」として認定。あわせて、症状の説明を公式情報に基づき修正(実際は「ファイルの完全削除確認ダイアログ」に内部管理名が表示される表示上の問題のみで、ごみ箱内の表示・復元時のファイル名には影響しないと判明)。対象OS範囲が当初想定より広いことが判明(Windows 11 26H1/25H2/24H2/23H2、Windows 10 22H2、Windows 10 LTSC/LTSB、Windows Server 2012〜2025)。恒久的な修正の提供時期(2026年7月14日以降)を追記
🔄 変更 不具合⑨ Word COM自動化破損:Microsoftが公式に「既知の問題」として認定。影響を受ける具体的なアプリ名(CCH Engagement、Workpaper Manager、Dentrix、Softdentなど)と、組織向けの回避策(Microsoftサポートへの問い合わせ)が公式に案内されたことを追記
🔄 変更 不具合③ BitLocker回復ループ・BSOD:影響を受けるHP製品モデルのリストを拡大(HP ProBook 650 G9、HP EliteBook 840 G9、HP EliteBook x360 830 G6などを追加)。起動から数分でフリーズする深刻な事例や、回復作業(WinRE)自体が別の不具合を引き起こすケースの報告を追記。Secure Bootを一時的に無効化する回避策を追記。本記事執筆時点(6/21)でもMicrosoft未公式認定のまま
🆕 追加 不具合⑤に「一部のWindows 11 Pro 25H2環境でLAN接続が切断される(インターネット接続は維持)」という少数の報告を追記(未確認情報)
🔄 変更 KB5094126で修正されたセキュリティ脆弱性の件数について、報道機関により集計方法が異なり206件〜208件の幅があることを付記
🔄 変更 目次・まとめ表・参考リンクを更新(不具合⑥⑨の公式認定バッジに対応)
v1.2 2026年6月15日 🆕 追加 不具合⑧「OneDrive・Dropbox・iCloud DriveのエクスプローラーUI統合が壊れる」を新設(UAC無効・ローカル管理者アカウント環境で発生)
🆕 追加 不具合⑨「Microsoft Word COM自動化(OLE Automation)の破損」を新設(歯科・会計等業務アプリで影響)
🔄 変更 不具合③(BitLocker回復ループ)にHP EliteBook 840 G10など具体的影響モデルとBSOD 0xc0430001エラーコードを追記
🔄 変更 主な修正・新機能ボックス:脆弱性件数「200件・ゼロデイ3件」→「206件・ゼロデイ6件(公開済み5件+野外悪用1件)」に修正
🔄 変更 不具合②(低遅延プロファイル)にバッテリーおよび熱への影響に関するMicrosoftの公式コメントを追記
🔄 変更 更新概要ボックスに「Windows 11 24H2 Home/Pro が2026年10月13日にサポート終了」の重要警告を追加
🔄 変更 目次・まとめ表・参考リンクを更新(新規不具合⑧⑨に対応)
v1.1 2026年6月12日 不具合⑥「ごみ箱が壊れる($Recycle.Bin内のファイル名が文字化け・乱数化)」を新設
不具合⑦「desktop.ini処理のセキュリティ強化によるフォルダー表示名・アイコンの変更(仕様変更)」を新設
不具合①にインストールエラー「0x800705b9」「0x800f0823」の追加報告を追記
目次・まとめ表・参考リンクを更新
v1.0 2026年6月10日 初版公開(不具合①〜⑤を掲載)

📋 今月(2026年6月)のWindows 11 更新プログラム

⚠️ v1.2追加 重要: Windows 11 24H2 Home/Pro エディションは2026年10月13日にサポート終了(KB5094126リリースノートに明記)。以降はセキュリティ修正・バグ修正・タイムゾーン更新が提供されなくなります。Enterprise/Educationエディションは2027年10月12日まで継続サポート。最新バージョン(25H2)へのアップグレードを推奨します。
対象バージョン KB番号 ビルド番号 配信日
Windows 11 25H2 KB5094126 26200.8655 2026年6月9日
Windows 11 24H2 ⚠️ 10/13サポート終了 KB5094126 26100.8655 2026年6月9日
Windows 11 23H2 KB5093998 22631.7219 2026年6月9日
Windows 10 22H2(ESU) 🆕 KB5094127 2026年6月9日

※Windows 10 22H2(ESU)向けKB5094127は、不具合⑥(ごみ箱関連の表示不具合)に関連するため本表に追加しました。

✅ KB5094126 の主な新機能・修正(参考情報)

KB5094126は不具合対応だけでなく、以下の新機能・修正が含まれています。不具合情報と合わせてご確認ください。

  • 低遅延プロファイル(Low Latency Profile)の正式展開:スタートメニュー・検索・アクションセンターなどのシェル操作時にCPUを一時的に最大周波数へスパイクさせ、アプリ起動を高速化
  • 🎵 Shared Audio(共有オーディオ):Bluetooth LE Audio技術を使い、1台のPCから2台のデバイスへ同時に音声を共有する新機能。クイック設定から起動可能
  • 📊 タスクマネージャーのNPU監視強化:Copilot+ PC対応のNPU使用率・エンジン稼働・専用メモリ列を「プロセス」「ユーザー」「詳細」ページに追加
  • 📷 カメラのマルチアプリ対応:複数アプリが同一カメラを同時利用できる「複数アプリでカメラを使用する」設定を追加
  • 🔐 Windows Hello改善:Modern Standby後のWinBio遅延修正・生体認証が既定のサインイン方法として維持されるよう改善
  • 🖥️ Xboxモードの正式展開拡大:PC向けの全画面ゲームシェル体験をノートPC・デスクトップ・タブレットへ段階的に拡大
  • 🔍 Windows Search改善:2文字からファイル検索が有効になり、短いクエリでも精度向上
  • ⚙️ Windows Setup カスタムフォルダ名:セットアップ時にユーザープロファイルフォルダ名をカスタム設定可能に
  • 🔒 BitLocker回復ループの修正:4月更新(KB5082052)後に特定TPM検証設定(PCR7設定の無効な構成)を持つデバイスで起動時にBitLocker回復画面が表示される問題を修正
  • 💻 仮想化BSODの修正:KB5089573適用後に一部デバイスで発生していたHYPERVISOR_ERROR (0x20001) およびKMODE_EXCEPTION_NOT_HANDLED (0x1E) を修正
  • 🛡️ 🔄 v1.2修正 206件のセキュリティ脆弱性を修正(過去最多記録)。ゼロデイは公開済み5件+野外悪用確認1件の計6件。主な修正対象:BitLocker(CVE-2026-45585 / YellowKey)・HTTP.sys(CVE-2026-47291・CVE-2026-49160)・CTFMON(CVE-2026-45586)など
    🔄 v1.3注記 なお件数は集計方法により報道機関ごとに差があり、CyberScoopは206件、Zero Day Initiative(Dustin Childs氏)は208件、Tenableは198件と報告しています。いずれにせよ過去最多規模であることは各社共通の見解です。
  • 🔒 セキュアブート証明書の段階的展開を継続拡大:高信頼デバイスへの新証明書配信カバレッジをさらに拡大
  • 🗂️ desktop.ini処理のセキュリティ強化 🆕:信頼できない場所のdesktop.iniによるフォルダーのカスタム名・アイコン表示を抑制(詳細は不具合⑦)
  • 🗄️ ファイルエクスプローラーの追加アーカイブ形式対応:NUPKG・XAR・CPIO・UU形式のアーカイブの直接展開に対応

📌 この記事の内容

  1. 不具合①:インストールエラー「0x800f0922」による強制ロールバック 🔄 6/12追記
  2. 不具合②:低遅延プロファイルによるゲーム内FPS低下・カクつき 🔄 6/15追記
  3. 不具合③:セキュアブート証明書更新とファームウェア競合によるBitLocker回復ループ・BSOD 🔄 6/21更新
  4. 不具合④:Stop エラー(BSOD)の発生
  5. 不具合⑤:その他の軽微なインターフェース・システムバグ 🆕 6/21追記
  6. 不具合⑥:「ごみ箱」削除確認ダイアログの表示不具合 ✅ 6/21 MS公式認定
  7. 不具合⑦:desktop.ini処理のセキュリティ強化によるフォルダー表示の変更(仕様変更) 🆕 6/12追加
  8. 不具合⑧:OneDrive・Dropbox・iCloud DriveのエクスプローラーUI統合が壊れる 🆕 6/15追加
  9. 不具合⑨:Microsoft Word COM自動化(OLE Automation)の破損 ✅ 6/21 MS公式認定
  10. まとめ・対処法一覧

⚠️ 不具合①:インストールエラー「0x800f0922」による強制ロールバック

対象:Windows 11 25H2 / 24H2 KB5094126 インストール時 旧ビルドからのアップグレード環境で発生 🔄 6/12更新:別エラーコードの報告あり

症状

アップデートの適用が35%〜36%付近で停止し、再起動時に「計画通りに進みませんでした。変更を元に戻しています」といったメッセージが表示され、自動的にロールバックされます。Windows Update画面ではエラーコード 0x800f0922 が表示されます。

原因

主な原因は、システム内の「EFIシステムパーティション(ESP)」の空き容量不足です。特に古いOEM製のPCや、ディスククローン後のパーティション構成に起因して、ESPの空き容量が10MB以下になっている環境で発生しやすくなっています。Cドライブの空き容量とは別の領域であるため、Cドライブに余裕があっても発生します。

💡 ポイント:なぜCドライブに空きがあっても失敗するのか

EFIシステムパーティション(ESP)は、Windowsを起動するためのブートファイルを格納する隠し領域です。通常は約100MBと小さく、ユーザーからは見えません。KB5094126はセキュアブートやブートマネージャーの更新を含むため、ESP内への書き込みが発生します。ESPの空き容量が10MB以下になっていると書き込みに失敗し、0x800f0922エラーが発生します。

🔧 対処法

方法1:PCを再起動してKIR自動適用を待つ(一般ユーザー向け・推奨)

Microsoftが配信するKIR(Known Issue Rollback:既知の問題のロールバック)による緊急のサーバーサイドパッチをインターネット接続があれば自動適用されます。PCを2〜3回再起動してから、Windows Updateで再確認してください。

方法2:レジストリ設定による即時回避(上級者向け)

管理者として「コマンドプロンプト」を開き、以下のコマンドを実行後、PCを再起動してアップデートを再試行します。Microsoft公式が案内している回避策です。

reg add “HKLM\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Bfsvc” /v EspPaddingPercent /t REG_DWORD /d 0 /f

方法3:企業IT管理者向け(グループポリシーによるKIR手動展開)

ドメイン参加デバイスにはKIRが自動反映されないため、MicrosoftのWindows正常性ダッシュボードからKIRポリシー定義ファイル(MSI形式)をダウンロードし、グループポリシーで手動展開してください。

🚫 注意:EFIパーティションの手動拡張は非推奨

一部フォーラムで「パーティション操作ソフトでESPを手動拡張する」方法が紹介されていますが、操作を誤るとOSブートローダーが破損し、Windowsが一切起動しなくなる致命的な障害を引き起こす恐れがあります。Microsoft公式が案内するKIR自動適用・レジストリ回避策にて対処してください。

🔄 追記(2026年6月12日):別のエラーコードでの失敗報告

上記の0x800f0922とは別に、一部環境ではインストール中に 0x800705b90x800f0823 といったエラーコードが表示され、適用に失敗するケースも報告されています。報告数は少なく環境依存性が高いとみられ、本記事執筆時点(2026年6月12日)でMicrosoftは重大な既知の問題としては認定していません。

対処法:「設定」→「システム」→「回復」→「修復オプション」の「Windows Update で問題を解決する」(Windows Update トラブルシューティングツール)を実行するか、上記方法1のKIR自動適用待ち・再起動を試してください。改善しない場合は、Microsoft Update Catalogから該当KBのパッケージを手動ダウンロードして適用する方法もあります。


⚠️ 不具合②:低遅延プロファイルによるゲーム内FPS低下・カクつき

対象:Windows 11 25H2 / 24H2(一部ゲーム環境) KB5094126 適用後 ユーザー報告多数・Microsoft未公式認定 🔄 6/15:バッテリー影響に関するMSコメントを追記

症状

KB5094126で正式展開された「低遅延プロファイル(Low Latency Profile)」が、一部のゲーム環境に悪影響を及ぼしているケースが報告されています。

  • アップデート適用後、特定のゲームにおいてFPSの大幅な低下や、画面のカクつき(フレームタイムの不安定化)が発生
  • 特に『Cyberpunk 2077』『Call of Duty: Black Ops 6』などのタイトルで影響が報告されている
  • Latencymonなどのシステム分析ツールで高い割り込みレイテンシが検出されるケースも

原因

低遅延プロファイルは、ユーザーがUI操作を行った瞬間にCPUの動作周波数を一時的に最大100%近くまでスパイク(急上昇)させる仕組みです。このOS内部のスレッドスケジューリングの変更や電源管理の挙動が、不規則な割り込みレイテンシを誘発し、グラフィックスドライバー(NVIDIA / AMD)の処理と競合を発生させている可能性が指摘されています。Microsoftは公式には原因を認定していません。

ℹ️ 🔄 v1.2追記 バッテリー・熱への影響に関するMicrosoft公式見解

低遅延プロファイルによるバッテリー寿命の短縮やCPUの過熱については、Microsoftがテストを実施した結果、有意な悪影響は確認されなかったと報告されています(Windows Latest 2026年6月14日付報道)。この機能はCPUを常時最大周波数で動作させるのではなく、ユーザー操作時の「一瞬のスパイク」のみを対象とするため、熱やバッテリーへの通常使用時における影響は軽微であるとされています。一方でゲームパフォーマンスへの影響については依然として調査中の状況です。

🔧 対処法

方法1:グラフィックスドライバーをクリーンインストールする(推奨)

NVIDIA・AMD・Intelの各公式サイトから最新のゲーム対応ドライバー(Game Ready Driver / WHQL)をダウンロードし、DDU(Display Driver Uninstaller)などのツールでクリーンインストールを行ってください。

方法2:ハードウェアアクセラレートGPUスケジューリング(HAGS)の設定を見直す

  1. 「設定」→「システム」→「ディスプレイ」→「グラフィックス」→「既定のグラフィックス設定を変更する」
  2. 「ハードウェアアクセラレートGPUスケジューリング」のオン/オフを切り替えて効果を確認

方法3:ゲームモード設定を確認する

  1. 「設定」→「ゲーム」→「ゲームモード」
  2. 「ゲームモード」がオンになっているか確認し、必要に応じて切り替える

方法4:KB5094126をアンインストールする(最終手段)

パフォーマンスへの影響が許容できない場合は、KB5094126をアンインストールし、代替修正が提供され次第、再適用してください。「設定」→「Windows Update」→「更新の履歴」→「更新プログラムのアンインストール」から実施可能です。KB5094126には200件超のセキュリティ修正が含まれるため、アンインストールは慎重に判断してください。

Microsoftはこの症状を公式の既知の問題として認定していません。今後の公式情報を引き続き確認します。


⚠️ 不具合③:セキュアブート証明書更新とファームウェア競合によるBitLocker回復ループ・BSOD 🔄 6/21更新

対象:Windows 11 全バージョン(特定OEM製PC) KB5094126 適用後 HP / Dell / Lenovo ユーザーは要注意 🔄 6/21時点でもMicrosoft未公式認定

🚨 重要:セキュアブート証明書が2026年6月から順次失効中

📌 期限切れ後にPCはどうなる?(Microsoft公式情報)

  • PCは引き続き通常通り起動・動作します(突然起動しなくなることはありません)
  • ブートレベルのセキュリティ更新が停止します(DBXと呼ばれるマルウェアのブラックリストが更新されなくなる)
  • 将来のWindowsフルアップグレードが2023年証明書チェーンを前提とする可能性があり、インストールに問題が生じる恐れあり
  • ⚠️ 対処法:Windows Updateを最新の状態に保つことで自動更新されます。手動でのEFI操作は不要です
  • 背景:2011年以前に発行されたセキュアブート証明書が15年の有効期限を迎え、順次失効。新しい「Windows UEFI CA 2023」証明書への移行が必要
  • 失効する証明書の例:Microsoft Corporation KEK CA 2011(2026年6月24日失効)など
  • KB5094126での対応:高信頼デバイスへの新証明書(Windows UEFI CA 2023)配信カバレッジをさらに拡大

症状

PCの起動時に突然BitLockerの回復キー入力を求められる画面が表示され、正常にOSが起動しない「回復ループ」に陥ったり、ブルースクリーン(BSOD)が発生したりします。

ℹ️ 具体的な影響モデルとBSODエラーコード 🔄 6/21更新:対象モデル拡大

  • BSODエラーコード 0xc0430001:KB5094126のインストール途中に失敗した際、SecureBootがWindowsの読み込みをブロックし「ブラック(ブルー)スクリーン」が表示されます。EFIパーティションが推奨サイズ(500MB〜1GB)に満たない旧来のパーティション構成(100MB)でとくに発生しやすいことが報告されています
  • 影響が報告されているHP製品モデル:HP EliteBook 840 G10 / HP ProBook 460 G11 / HP EliteBook 860 G10 / HP ZBook / HP Engage One Pro 15.6 G2 AiO POS / 🆕 6/21 HP ProBook 650 G9 / HP EliteBook 840 G9 / HP EliteBook x360 830 G6 など。一部報告ではDell Precisionシリーズでも同様の症状が確認されています
  • これらの機種以外でも同一構成の環境で同様の不具合が発生する可能性があります
  • 「operating system loader failed signature verification(OSローダーの署名検証失敗)」というエラーメッセージが表示されるケースも報告されています

🚨 🆕 6/21追記 より深刻な事例:起動後数分でのフリーズ、回復作業自体が不具合を引き起こすケース

  • 一部の報告では、KB5094126適用後にサインイン画面に到達する前に、起動からわずか5分程度でシステムが完全にフリーズする事例が複数のコミュニティフォーラムで確認されています。フリーズが早すぎて「設定」からの通常アンインストール操作が間に合わないケースもあります
  • このような場合は、起動シーケンスを3回連続で中断させることで「自動修復」をトリガーし、「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「更新プログラムのアンインストール」からKB5094126を削除する方法が報告されています
  • 注意:一部のユーザーは、Windows回復環境(WinRE)でのロールバック処理自体が、エディション表示の変化やタスクバーの時計の消失など、別の不具合を引き起こしたと報告しています。回復作業を行う際は、可能であれば事前にデータのバックアップを取ることを推奨します
  • ローカルアカウントを使用し、かつBitLocker/デバイス暗号化を明示的に無効化していた一部の法人向け端末でも、再起動後にBitLocker回復画面に直面したとの報告があります。Microsoftアカウントに紐づいていない場合は回復キーが自動バックアップされていないため、影響は深刻になり得ます

原因

BitLockerは、セキュアなブート状態がTPM(Trusted Platform Module)によって保護・測定されることで機能しますが、Secure Bootの変数変更とOEMメーカー(HP、Dell、Lenovoなど)が配信した特定の古いBIOS/UEFIファームウェアアップデートが競合することで、TPMがブート状態の不整合を検知し、安全のために暗号化ロック(BitLocker保護)をかけてしまうことが主因です。EFIパーティションの空き容量不足によりSecure Boot関連ファイルの書き込みに失敗するケースも報告されています。

⚠️ HPユーザー向け注意:BIOSアップデートによるBitLockerループ問題

KB5094126とは直接関係しない別件ですが、関連する重要な周辺情報として記載します。

  • 問題:HPが2026年4月に配信したBIOSアップデートが、EliteBook・ProBook・ZBookなど法人向けPCでBitLockerの回復ループを引き起こすことをHPが公式認定
  • 影響:BIOSアップデートがセキュアブートの状態を変更し、Windowsが「起動環境が改ざんされた」と誤判定。Microsoft の2023 Secure Boot証明書のインストールを妨げる場合あり
  • 対処法:HPが公式サポートドキュメントで回避策を公開中。企業環境では、ファームウェア更新前にBitLockerを一時停止することを推奨
  • 確認方法:PowerShellで「UEFICA2023Status」レジストリ値を確認。「In Progress」のまま変わらない場合は証明書の移行に失敗している可能性あり

🔧 対処法

方法1:BitLocker回復キーを使ってサインインする(緊急対応)

Microsoftアカウントにサインインして account.microsoft.com/devices/recoverykey から回復キーを取得するか、Azure AD / Active Directory に保存されている回復キーを管理者に問い合わせてください。ローカルアカウントでBitLockerを使用していた場合、回復キーが自動バックアップされていない可能性があるため、事前の確認が重要です。

方法2:UEFI BIOSを最新バージョンに更新する(根本対処)

IT管理者は、Windows Updateを段階的に展開する前に、クライアントPCのUEFI BIOSを各ベンダーが提供する最新バージョンに更新することを最優先で行ってください。

方法3:イベントビューアーで適用状況を監査する(企業IT向け)

イベントビューアーのEvent ID 1808(正常移行)とEvent ID 1801(未移行)を監査して、全社端末の適用状況を精査することが推奨されています。

方法4:Secure Bootを一時的に無効化してアップデートを再試行する 🆕 6/21

起動不能・BSODが発生している場合、BIOS/UEFI設定画面からSecure Bootを一時的に無効化してWindowsを起動させ、EFIパーティションの空き容量確認・ファームウェア更新を行ったうえで、アップデートを再試行し、安定動作を確認してからSecure Bootを再度有効化するという手順が報告されています。Secure Bootの無効化はセキュリティリスクを伴うため、あくまで一時的な緊急対応とし、作業後は必ず再度有効化してください。


⚠️ 不具合④:Stop エラー(BSOD)の発生

対象:Windows 11 全バージョン(仮想化・ゲーム環境) KB5089573 適用後 → KB5094126で修正済み ✅ KB5094126で公式修正済み

症状

5月プレビュー更新(KB5089573)適用後、特定の環境においてシステムクラッシュによるブルースクリーンが発生するケースが確認されていましたが、今月の KB5094126 で公式に修正されました。

  • システムの再起動中、仮想マシン(VM)の動作時、または特定のゲームアプリケーションを起動した際に発生
  • Stopエラー HYPERVISOR_ERROR (0x20001) または KMODE_EXCEPTION_NOT_HANDLED (0x1E) が表示されて強制終了
  • Hyper-V、WSL(Windows Subsystem for Linux)、Windowsサンドボックス、ゲームの仮想化ベースセキュリティなどが影響を受けるケースあり

原因と修正状況

仮想化機能(Hyper-V)やサンドボックス環境との干渉によるもので、KB5089573で導入された変更が引き金となっていました。今月の KB5094126 でMicrosoftが公式に修正を適用しています。

🔧 対処法(KB5094126適用前のまま不具合が続いている場合)

方法1:KB5094126を適用する(最も確実な解決策)

「設定」→「Windows Update」→「更新プログラムのチェック」からKB5094126を適用することで、公式の修正が適用されます。

方法2:各ハードウェアの最新チップセット・NPU関連ドライバーを適用する

PC/マザーボードメーカーの公式サイトから、チップセットおよびNPUに関連するオプションのドライバーアップデートをすべて適用してください。


⚠️ 不具合⑤:その他の軽微なインターフェース・システムバグ

対象:Windows 11 25H2 / 24H2 KB5094126 適用後

スタートメニューの表示バグ

スタートメニューの表示が崩れたり、一時的に正常にレンダリングされないグリッチが一部ユーザーから報告されています。対処法:タスクマネージャーから StartMenuExperienceHost.exe を終了・再起動するか、PCを再起動してください。

ネットワーク速度の低下

一部のユーザー環境において、アップデート適用後にネットワークのパケット処理効率が変化し、一時的に通信速度が低下する不具合が観測されています。対処法:管理者権限のコマンドプロンプトで netsh winsock resetnetsh int ip resetipconfig /flushdns を順に実行し、PCを再起動してください。

🆕 6/21追加 LAN接続が切断される報告(少数・未確認)

上記のネットワーク速度低下とは別に、一部のWindows 11 Pro 25H2環境において、KB5094126適用後にLANアクセスのみが完全に遮断され、インターネット接続自体は維持されるという事象が一部メディアで報告されています。本記事執筆時点(2026年6月21日)では報告数が少なく、Microsoftの公式な認定情報も確認できていません。社内共有フォルダやプリンターなど、ローカルネットワーク上のリソースにアクセスできなくなる場合は、ネットワークアダプターのドライバー更新や、上記のnetsh winsock reset等のコマンドを試したうえで、改善しない場合はKB5094126のアンインストールも選択肢として検討してください。続報が入り次第更新します。

Explorer.exe のクラッシュ(改善済み)

入力言語切替(インプットスイッチャー)などを閉じる際にエクスプローラー(explorer.exe)がクラッシュ・フリーズする問題が以前のバージョンで報告されていましたが、KB5094126では信頼性の向上が図られています。

ダークモードでの白いフラッシュ(修正済み)

ファイルエクスプローラーでダークモードを使用している際に白いフラッシュが発生する問題がKB5094126で修正されています。

ダウンロード・ドキュメントフォルダの表示設定がリセットされる

更新後に「ダウンロード」「ドキュメント」フォルダの表示設定やソート設定がリセットされるケースが報告されています。KB5094126ではこの問題の改善が図られています。


✅ 不具合⑥:「ごみ箱」削除確認ダイアログの表示不具合 ✅ 6/21 Microsoft公式認定

対象:Windows 11 26H1/25H2/24H2/23H2、Windows 10 22H2、LTSC/LTSB、Windows Server 2012〜2025 ✅ Microsoft公式の既知の問題として認定済み 恒久修正は2026年7月14日以降を予定

📢 6月21日更新:Microsoftが本不具合を公式サポートページ上で「既知の問題」として認定しました(最終更新日:2026年6月19日)。あわせて、症状の実態がv1.1公開時点での報告よりも限定的であることが判明しました。ファイルが失われたり、実際のファイル名が変わってしまうことはありません。以下、公式情報に基づき症状の説明を修正しています。

症状(Microsoft公式情報に基づき修正)

KB5094126(Windows 11)またはKB5094127(Windows 10 22H2 ESU)などの2026年6月9日配信の更新を適用後、エクスプローラーでファイルを1つだけ完全に削除(Shift+Delete、または「ごみ箱を空にする」ではなく個別の完全削除)する際の確認ダイアログに、本来のファイル名ではなく、ごみ箱が内部的に使用する管理用ファイル名(例:$R4ABC12.docxのような形式)が表示されることがあります。

  • 「Report.docxを完全に削除しますか?」ではなく「$R4ABC12.docxを完全に削除しますか?」のような確認ダイアログが表示される
  • この問題は確認ダイアログの表示のみに影響し、ごみ箱フォルダ内では引き続き元のファイル名で正しく表示されます
  • 該当ファイルを復元(リストア)した場合も、元のファイル名で正しく復元されます
  • ファイル自体の喪失・破損や、ごみ箱内での名前の恒久的な書き換えは発生しません

💡 注意:完全削除時は表示名をよく確認すること

ファイル自体への実害は限定的とされていますが、確認ダイアログに表示される内部ファイル名だけでは、どのファイルを削除しようとしているのか直感的に分かりにくくなります。複数ファイルをまとめて選択して個別に完全削除する際は、誤って必要なファイルを削除してしまわないよう、操作前に内容をよく確認することをおすすめします。修正版が提供されるまでは、可能であれば「ごみ箱を空にする」一括操作よりも、個々のファイルの完全削除は慎重に行うことを推奨します。

原因

2026年6月9日配信のセキュリティ更新プログラムに含まれる、ごみ箱(Recycle Bin)のシェル処理に関するセキュリティ強化(desktop.ini処理強化と同系統の変更とみられる、フォルダー解析処理の変更)に伴う副作用と考えられています。本来、削除確認ダイアログはごみ箱内のメタデータ($Iから始まる管理ファイル)を参照して元のファイル名を表示する設計ですが、この参照処理が正しく機能しなくなり、内部の保存用ファイル名($Rから始まる管理ファイル)がそのまま表示されてしまうことが原因です。

🔧 対処法(Microsoft公式情報に基づく)

方法1:表示上の問題と理解したうえで、確認ダイアログの内容に注意しながら通常通り利用する(推奨)

ファイル自体への実害はないため、過度に心配する必要はありません。完全削除する際は、表示されるファイル名が内部管理名($Rで始まる名前)であることを念頭に置き、削除前にごみ箱内の表示や該当ファイルの内容を確認してから操作してください。

方法2:組織向けの回避策を利用する(企業IT管理者向け)

組織で影響を受けるデバイスについては、Microsoftが回避策を提供しています。適用するには、Microsoft Support for business(法人向けサポート)に問い合わせてください。

方法3:恒久的な修正の提供を待つ

Microsoftは解決に向けて作業中であり、恒久的な修正は2026年7月14日以降に将来のWindows更新で提供される見込みです(Microsoft公式サポートページの記載に基づく)。それまでの間は、上記方法1・2でご対応ください。


ℹ️ 不具合⑦:desktop.ini処理のセキュリティ強化によるフォルダー表示名・アイコンの変更(仕様変更) 🆕 6/12追加

対象:Windows 11 25H2 / 24H2(KB5094126)、23H2(KB5093998) Microsoftが「想定どおりの動作」と説明

症状

KB5094126/KB5093998の適用後、インターネットからダウンロードしたフォルダなど「Mark of the Web(MOTW)」が付与された場所に置かれた desktop.ini ファイルによる、カスタムフォルダー名・カスタムアイコン・ローカライズされたフォルダー名が表示されなくなり、フォルダーが既定の名前・アイコンで表示されるようになる場合があります。

原因

これは不具合ではなく、Microsoftが意図的に導入したセキュリティ強化策です。desktop.iniはフォルダーの表示名やアイコンをカスタマイズできる隠しファイルですが、出所が信頼できない(リモート/ダウンロードされた)desktop.iniをWindowsが無条件に処理することがセキュリティ上のリスクとなり得るため、信頼できないと判断された場所のdesktop.ini設定は適用されなくなりました。

🔧 元の表示に戻したい場合の対処法(Microsoft公式案内)

方法1:信頼できる場所にコンテンツを移動・コピーする(推奨)

カスタマイズ済みフォルダーを、ダウンロード元やリモート共有ではなく、ローカルの信頼された場所に移動・コピーすることで、desktop.iniの設定が正常に処理されるようになります。

方法2:グループポリシーで以前の動作に戻す(企業向け・広範な適用は非推奨)

「ファイルのショートカットアイコンでリモートパスの使用を許可する」ポリシーを有効にすると、2026年6月更新前の動作に戻せます。ただし、Microsoftはこのポリシーを広範囲に適用するとセキュリティ強化の効果が弱まるため、信頼できる内部ソースに限定して適用することを推奨しています。

方法3:desktop.iniファイルのMark of the Web(MOTW)を確認・解除する

該当のdesktop.iniファイルにMOTWが付与されている場合、ファイルのプロパティから内容が信頼できることを確認したうえで「許可する」にチェックを入れてMOTWを解除すると、カスタマイズが再び表示されるようになります。

ℹ️ これは不具合ではなく、Microsoftが公式に「想定どおりの動作」と説明している仕様変更です。セキュリティ向上のための変更であるため、広範な無効化(方法2の濫用)は推奨されません。


⚠️ 不具合⑧:OneDrive・Dropbox・iCloud DriveのエクスプローラーUI統合が壊れる 🆕 6/15追加

対象:Windows 11 25H2 / 24H2(KB5094126) UAC無効・ローカル管理者アカウント環境で顕著 Microsoft未公式認定(2026/6/21時点)

症状

KB5094126の適用後、エクスプローラーの左サイドバー(ナビゲーションウィンドウ)からOneDrive・SharePoint・Dropbox・iCloud Driveへのショートカットリンクが機能しなくなる不具合が報告されています。

  • エクスプローラーのサイドバーに表示されるOneDrive・SharePoint・Dropboxのリンクをクリックしても開かない、またはエラーが表示される
  • タスクトレイのOneDriveアイコンからのショートカットも機能しない場合がある
  • ただし直接パス(C:\Users\[ユーザー名]\OneDrive)でのアクセスや、ウェブブラウザ経由でのアクセスは引き続き正常に機能する
  • バックグラウンドでの同期処理自体は継続している場合が多い
  • UAC(ユーザーアカウント制御)が無効で、かつローカル管理者アカウントを使用している環境で特に顕著に発生する傾向がある
  • ドメイン参加済み(グループポリシー適用済み)の端末でも発生報告あり。該当端末を、グループポリシーが適用されないOUへ一時的に移動すると再起動後に機能が復旧したという報告もあります

原因

KB5094126に含まれる何らかの変更(VBS・HVCIのコード整合性基準の更新、または関連するシェル統合処理の変更)がWindowsエクスプローラーのクラウドストレージシェル統合レイヤー(Shell Namespace Extension)と競合していることが原因と推測されています。特にUACが無効のローカル管理者環境ではシェル拡張の挙動が通常と異なるため、問題が露呈しやすい状況となっています。Microsoftは公式には原因を認定していません。

🔧 対処法

方法1:MicrosoftアカウントへのサインインとUACの有効化(最も有効な回避策)

ローカルアカウントを使用しUACが無効になっている場合、Microsoftアカウントに切り替え、UACを有効化することで問題が解消されたとの報告があります。「設定」→「アカウント」→「ユーザーアカウントの管理(UAC)の変更」でUACをオンにしてください。

方法2:エクスプローラーでOneDriveへのショートカットを手動作成する

エクスプローラーでローカルのOneDriveフォルダ(例:C:\Users\[ユーザー名]\OneDrive)を開き、左サイドバーの「クイックアクセス」へドラッグしてピン留めすることで、アクセスの代替手段として利用できます。

方法3:OneDriveをリセットする

管理者として「コマンドプロンプト」を開き、以下のコマンドを実行してOneDriveのシェル統合をリセットしてください:

%localappdata%\Microsoft\OneDrive\OneDrive.exe /reset

方法4:問題を報告し、KB5094126のアンインストールを検討する(最終手段)

上記の方法で解決しない場合、組織のIT管理者は「Microsoft 365 Admin Center」→「正常性」→「サービスの正常性」→「問題の報告」から本件をMicrosoftへ報告することが推奨されています。それでも業務に支障がある場合は、KB5094126のアンインストールが一時的な解決策となりますが、200件超のセキュリティ修正が無効になる点に留意してください。次の月例更新でこの変更が引き継がれる可能性があるため、アップデートの非表示化のみでは恒久対策にならないことに注意してください。

Microsoftはこの症状を公式の既知の問題として認定していません(2026年6月21日時点)。今後のWindows正常性ダッシュボードの更新情報を確認してください。


✅ 不具合⑨:Microsoft Word COM自動化(OLE Automation)の破損 ✅ 6/21 Microsoft公式認定

対象:Windows 11 25H2 / 24H2(KB5094126) 歯科・会計・法務系業務アプリ等で顕著 ✅ Microsoft公式の既知の問題として認定済み

📢 6月21日更新:Microsoftが本不具合を公式サポートページ上で「既知の問題」として認定しました。具体的な影響アプリ名と、組織向けの回避策が公式に案内されています。

症状

KB5094126の適用後、Microsoft WordをCOM(Component Object Model)オートメーションや OLE Automationで制御している業務用アプリケーションが正常に動作しなくなる不具合が報告されています。

  • Wordファイルを自社システム上で直接開く・編集するタイプの業務アプリ(歯科管理ソフト・会計ソフト・ワークペーパーシステムなど)でWordが正常に起動しなくなる
  • エラーメッセージに DISP_E_TYPEMISMATCH(0x80020005)「Type mismatch(型の不一致)」 が表示される、またはエラーメッセージなしにOfficeアプリやドキュメントが開かない場合もある
  • Word単体でファイルを開く操作(手動でWordを起動し、エクスプローラーからファイルを開く操作)は正常に機能し、問題は第三者アプリ経由でのCOM制御時のみ発生する
  • ZoteroなどWordプラグインでも同様の問題が発生したとの報告がある
  • 影響を受けたシステム上でKB5094126をアンインストールすると直ちに問題が解消されることが複数のユーザーで確認されている

6/21追記 Microsoftが公式に確認した影響アプリ

Microsoftの公式サポート文書では、サードパーティ製アプリケーションがOLE Automationを介してMicrosoft Officeアプリケーション(Word、Excel、PowerPoint、Access等)を起動・操作する際に影響が及ぶとし、具体的な報告例としてCCH Engagement、Workpaper Manager、歯科業務ソフト(Dentrix、Softdentなど)、Zoteroを挙げています。同様の仕組みでOfficeを自動化している他のアプリケーションも影響を受ける可能性があるとしています。

原因

KB5094126に含まれる変更(VBS・HVCI・コード整合性基準の更新、またはCOM/OLE Automationのバリアント処理に影響する変更)がWordのCOM自動化インターフェイスと競合していると推測されています。Microsoft Q&Aフォーラム(learn.microsoft.com)でも複数ユーザーから同様の事象が報告されており、今回Microsoftが正式に既知の問題として認定するに至りました。

🔧 対処法

方法1:組織向けの回避策を利用する(推奨・6/21時点で利用可能) ✅ 6/21

Microsoftは、影響を受けるデバイスに対する回避策を組織向けに提供しています。適用するには、Microsoft Support for business(法人向けサポート)に問い合わせてください。個人ユーザーの場合は、現時点では方法2のアンインストールが現実的な選択肢となります。

方法2:KB5094126をアンインストールする(個人ユーザー・暫定対策)

複数の報告者が確認済みの有効な対処法です。「設定」→「Windows Update」→「更新の履歴」→「更新プログラムのアンインストール」から KB5094126 をアンインストールし、PCを再起動してください。アンインストール後はWord COMの呼び出しが正常に動作することが確認されています。ただし200件超のセキュリティ修正が無効になる点に留意してください。

方法3:恒久的な修正の提供を待つ

Microsoftは恒久的な解決に向けて作業中であり、今後のWindows更新で修正が提供される見込みです。業務アプリのベンダーが独自の互換性パッチを提供している場合は、そちらも合わせてご確認ください。


📊 まとめ・対処法一覧

不具合 対象 深刻度 対処法
インストール失敗(0x800f0922 等)
35〜36%でロールバック / 0x800705b9・0x800f0823の報告も🔄
Win11 25H2/24H2
KB5094126

(ESP空き容量不足環境)
①再起動してKIR自動適用を待つ(推奨)
②レジストリ回避策(EspPaddingPercent=0)
③企業環境:GPOでKIRを手動展開
④別エラーコード時:Windows Updateトラブルシューティングツール
ゲームのFPS低下・カクつき
低遅延プロファイルとの競合🔄 6/15
Win11 25H2/24H2
KB5094126(一部環境)
中〜高
(ゲーマー環境)
①GPUドライバーをクリーンインストール
②HAGSの設定変更
③ゲームモード設定を確認
④最終手段:KB5094126のアンインストール
BitLocker回復ループ・BSOD 0xc0430001・起動後フリーズ
OEMファームウェアとの競合🔄 6/21
Win11 全バージョン
HP EliteBook/ProBook各種、Dell Precision一部

未公式認定(6/21時点)
①回復キーを取得してサインイン
②UEFI BIOSを最新バージョンに更新
③企業:イベントID 1808/1801を監査
④緊急時:Secure Boot一時無効化
Stop エラー(BSOD)
HYPERVISOR_ERROR / KMODE_EXCEPTION
Win11 全バージョン
仮想化・ゲーム環境
✅ 修正済み
(KB5094126で対応)
KB5094126を適用することで解消
チップセット・NPUドライバーも最新版に
軽微なUIバグ・LAN接続不具合 🔄 6/21
スタートメニュー・ネットワーク速度低下・LAN切断(少数)など
Win11 25H2/24H2
KB5094126
軽微〜中 PC再起動 / StartMenuExperienceHost.exe再起動
ネットワーク:netsh winsock reset 等を実行
✅「ごみ箱」削除確認ダイアログの表示不具合 ✅ 6/21 MS認定
完全削除確認ダイアログに内部ファイル名が表示(実害なし)
Win11全バージョン/Win10 22H2/Server 2012〜2025 低〜中
表示のみ・ファイル実害なし
①削除前に表示名をよく確認して利用継続
②組織向け回避策はMSサポートに問い合わせ
③恒久修正は7/14以降を予定
desktop.iniのカスタム名・アイコン非表示 🆕 6/12
セキュリティ強化に伴う仕様変更
Win11 25H2/24H2/23H2
KB5094126/KB5093998
情報
不具合ではなく仕様変更
①信頼できる場所へ移動・コピー
②GPOで以前の動作に戻す(限定適用推奨)
③desktop.iniのMOTWを確認・解除
OneDrive等クラウドストレージのUI統合破損 🆕 6/15
エクスプローラーサイドバーから開けない
Win11 25H2/24H2
KB5094126
UAC無効・ローカル管理者

未公式認定(6/21時点)
①Microsoftアカウント切替+UAC有効化
②ローカルパスにショートカットを手動作成
③OneDriveリセット(/reset)
④M365 Admin Centerで報告
✅ Word COM自動化(OLE)の破損 ✅ 6/21 MS認定
業務アプリのWordプラグイン・COM連携が失敗
Win11 25H2/24H2
KB5094126
歯科・会計等業務アプリ
高(業務影響)
MS公式認定済み
①組織向け回避策をMSサポートに問い合わせ
②個人:KB5094126のアンインストール
③恒久修正の提供を待つ

📝 補足情報

Windows 11 23H2はKB5093998が配信されましたが、同バージョンは2025年11月にサポート終了しているため、新機能は追加されず、セキュリティ修正のみの提供となります。早めのバージョンアップ(24H2または25H2への移行)を強く推奨します。

🔄 v1.2追記 Windows 11 24H2 Home/Proは2026年10月13日にサポート終了となります。Enterprise/Educationエディションは2027年10月12日まで継続サポート。24H2 Home/Proユーザーは25H2への早期移行を推奨します。

BitLocker回復キーは事前に account.microsoft.com/devices/recoverykey で確認・保存しておくことを推奨します。セキュアブート証明書の更新に伴い、今後も回復ループが発生するリスクがあります。なお、2011年発行のMicrosoft Corporation KEK CA 2011証明書は2026年6月24日に失効予定であり、本記事公開時点で目前に迫っています。

🆕 6/12追記 不具合⑥「ごみ箱」破損については当初Microsoftの公式な認定情報は確認できていませんでしたが、✅ 6/21追記 2026年6月21日時点でMicrosoftが公式に既知の問題として認定し、症状の説明(表示上の問題でファイルへの実害はない)も明らかになりました。詳細は不具合⑥本文をご確認ください。

🆕 6/15追記 不具合⑧(OneDriveクラウドストレージUI統合)は本記事執筆時点(6/21)でも引き続きMicrosoft公式の認定情報は確認できていません。一方、✅ 6/21追記 不具合⑨(Word COM自動化破損)についてはMicrosoftが公式に認定し、組織向け回避策の提供が始まっています。今後の公式発表を引き続きモニタリングします。

🆕 6/21追記 不具合③(BitLocker回復ループ・BSOD)は影響モデルの報告が増加しており、本記事執筆時点でも引き続きMicrosoft公式の認定情報は確認できていません。深刻な事例(起動後数分でのフリーズ等)も報告されているため、重要なデータをお使いの方は事前のバックアップとBitLocker回復キーの確認を強く推奨します。


🔗 参考・公式情報

最終更新:2026年6月21日(v1.3)/ 情報は記事公開時点のものです。今後の公式発表により内容が変わる場合があります。

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