2026年6月16日、Google Chromeの最新アップデート「バージョン 149.0.7827.155/.156」が、パソコン(Windows・Mac・Linux)向けに広く配信されました。
「Chromeを更新したら、SlackやNotionでブラウザの『戻る』ボタンを押したあとにチャットが切れるようになった気がする…」「再接続中の表示が出るようになったけど、これって壊れたの?」「何か変なウイルスに感染してしまったのかも」――そんなふうに不安になっていませんか?
大丈夫ですよ。これはウイルスでも故障でもありません。Googleが「ブラウザをもっと速くするために」意図的に行った改善です。この記事を読めば、「なぜそうなったのか」「本当に不具合なのか」「どうすれば快適に使えるのか」がスッキリわかります。一緒に落ち着いて確認していきましょう!
アップデート後に起きている「変化」の具体的な内容
まずは、今回のアップデートで何が起きているのかを整理しましょう。以下に挙げる現象は、すべて不具合ではなく、Chromeが意図的に動作を変えた結果です。
① 「戻る」ボタンを押したあと、チャットや通知が一瞬切れて再接続される
SlackのWeb版やNotion、Figmaなどのオンラインツールをブラウザで使っているとき、別のページへ移動してから「戻る」ボタンで前のページに戻ると、こんな現象が起きることがあります。
- チャットウィジェット(ページ右下に浮かぶ「ご質問はこちら」のようなボタン)が「接続中…」と一瞬表示される
- Slackの未読数がゼロになった直後、すぐ正しい数に戻る
- ページ上部や画面端に「再接続しています」のような帯が一瞬だけ表示される
これらはアプリが正常に動いているサインです。少し後でくわしく説明しますが、Chromeが意図的に通信を一時停止→復元するという新しい動きをしているだけで、データが消えたり壊れたりすることはありません。
② なぜこうなったの?「高速表示機能」を多くのサイトで使えるようにするための改善
少し詳しい説明(読み飛ばしても大丈夫です):
Chromeにはもともと、一度開いたページをメモリ(パソコンの作業台のような場所)にそのまま保存しておき、「戻る」「進む」を押したときに瞬時にページを復元する高速表示機能が備わっています。ページをゼロから読み込む必要がないため、100ミリ秒未満(まばたきより速い!)でページが戻ってきます。
ところが今まで、Slack・Notion・Figmaのようなリアルタイムで情報を更新するツールや、サイトに埋め込まれたチャット機能は、「常時接続の通信(=ページを開いている間ずっとサーバーと会話し続けるしくみ)」を使っているため、この高速表示機能が使えませんでした。通信をつなぎっぱなしにしたままページを「止める」ことができなかったからです。
Chrome 149での改善内容: Chromeはページを離れる瞬間に、この「常時接続の通信」を自動的に一時切断します。これでページをメモリに保存できるようになり、「戻る」ボタンを押すと瞬時にページが復元されます。復元直後にアプリが自動で通信を再接続するので、ユーザーはほとんど気づかないうちに最新の状態に戻れます。
つまり今回の変化は、「ブラウジングが速くなるための前向きな改善」なのです。
③ Wixの検証でも効果が実証されています
ホームページ作成サービスのWixが行った検証によると、今回の仕様変更によってWebサイトに設置されたチャット機能が高速表示の邪魔をしなくなった結果、Webサイトの快適さを評価するGoogleの指標(Core Web Vitals=コアウェブバイタル)の合格率が、世界全体で61%から75%へと大幅に向上したことが報告されています。
④ セキュリティの修正も含まれる重要アップデートです
今回の149.0.7827.155/.156は、セキュリティ上の危険な穴(脆弱性)を修正するための重要パッチでもあります。
このバージョンより前のChromeには、悪意のある第三者が特殊なPDFファイルを使ってブラウザのファイル操作機能を悪用できる危険性(深刻度:高)が確認されており、またChromeのリモートデスクトップ機能においても、悪意のあるファイルを通じてパソコンを乗っ取られる可能性のある問題(深刻度:高)が含まれていました。
セキュリティを守るためにも、このバージョンへの更新は早めに行いましょう。
今すぐ試せる!具体的な対策と手順
対策1:Chromeを最新バージョンに更新する(まずはここから!)
今回のアップデートにはセキュリティ修正が含まれているため、最初にすべきことは更新の確認です。すでに自動更新されている場合も、以下の手順でバージョンを確かめてみましょう。
- Chrome の画面右上にある「⋮(縦に点が3つ並んだボタン)」をクリックする
- 表示されたメニューから「ヘルプ」をクリックする
- 「Google Chrome について」をクリックする
- 画面が開くと自動的にアップデートの確認が始まる
- 「Chrome は最新版です」と表示されていれば問題なし。バージョン番号が「149.0.7827.155」以上であることを確認する
- もし「Chrome を更新」ボタンが表示されたら、クリックして完了させる
- 更新後に「再起動」ボタンが表示されたら、クリックしてChromeを再起動する
💡 ヒント: Windows と Mac(macOS)ではバージョン番号の末尾が「.155」または「.156」と異なりますが、どちらも正しく更新されています。
対策2:「戻る」後に画面がおかしい場合は再読み込みする
ページを戻ったあとに画面が崩れていたり、チャット画面が真っ白になったりする場合は、まず再読み込みを試してみましょう。
- キーボードの「F5」キーを押す(Macの場合は「Command + R」キー)
- または、ブラウザ上部の「⟳(くるくる矢印のマーク)」をクリックする
- 画面が更新されて、正常に表示されるか確認する
💡 ヒント: F5 での再読み込みで直らない場合は、「Ctrl + Shift + R(Mac は Command + Shift + R)」を試してください。これは「保存済みのデータを使わずにゼロから読み込み直す(強制再読み込み)」操作で、より確実に画面をリセットできます。
対策3:古い一時データ(キャッシュ)を消去する
アップデート後も画面の表示がおかしい、動作がもたつくといった場合は、Chromeが過去に保存した一時データ(「キャッシュ」=ページを素早く表示するためにパソコン内に貯めておいたデータ)が古いまま残っている可能性があります。以下の手順で消去してみましょう。
- 「⋮(縦3点ボタン)」→「その他のツール」→「閲覧履歴を消去」をクリックする (または「Ctrl + Shift + Delete」キー/Macは「Command + Shift + Delete」)
- 画面上部の「期間」を「全期間」に設定する
- 「キャッシュされた画像とファイル」にチェックが入っていることを確認する ※「Cookie とその他のサイトデータ」は今回はチェック不要(チェックするとサイトへのログイン情報が消えます)
- 「データを削除」ボタンをクリックする
- Chromeをいったん閉じ、もう一度開き直す
対策4:チャットや通信が切れたままのときはページをもう一度更新する
「戻る」ボタンを押した直後、通常はアプリが自動で通信を再接続しますが、まれに再接続が完了しないこともあります。そのときは以下を試してみてください。
- 問題のページで「F5」キーを押してページを再読み込みする
- それでも直らない場合は、そのタブを一度閉じてサイトを開き直す
- それでも解決しない場合は、Chromeをすべて閉じてから再起動する
⚠️ 注意: SlackやNotionなど、仕事で使うツールが繰り返し切断される場合は、アプリ側のアップデートでも改善されることがあります。各ツールのアップデートも定期的に確認してみましょう。
公式のアップデートで直る?現在の対応状況
今回の変化はユーザー側の問題ではありません
今回のChromeの動作変更は、Google が意図的に行った仕様変更です。ユーザーが何か間違った操作をしたわけでも、パソコンが壊れたわけでもありません。
「常時接続の通信を使うページでは高速表示機能が使えない」という長年の制約を解消するためのもので、Chrome だけでなくすべてのブラウザで共通の新しい標準的な動作として定められることが決まっています。今後 Safari・Firefox なども同じ動きになる予定です。
アップデートはすでに配信済みです
今回の149.0.7827.155/.156はすでに配信中です。Chromeは通常、起動するたびに自動でアップデートを確認するため、多くの方はすでに最新版になっているはずです。まだの方は「対策1」の手順で手動更新してください。
次のアップデート(Chrome 150)は2026年6月末を予定
Chrome は約4週間ごとに新バージョンをリリースしており、次の Chrome 150 は2026年6月末にリリース予定です。また、2026年9月(Chrome 153)からはリリースサイクルが4週間から2週間に短縮される予定で、セキュリティ修正がさらにスピーディーに届くようになります。
大きな不具合が見つかった場合も、数日〜数週間以内にマイナーアップデート(149.0.7827.xxx という形式)が配信される体制になっています。
まとめ
今回の記事の内容をまとめます。
- Chrome 149.0.7827.155/.156 は2026年6月16日から配信開始された正式なアップデートです
- 「戻るボタンを押したらチャットが一瞬切れた・再接続が走った」のは不具合ではなく正常な動作です
- Chromeが「ページの瞬時復元機能」をより多くのサイトで使えるようにするための意図的な改善で、ブラウジングが速くなります
- 今回のアップデートにはセキュリティの重要な修正も含まれているため、まだ更新していない方はすぐに更新しましょう
- 画面の乱れが続く場合は、「F5キーで再読み込み」または「キャッシュの消去」で解決するケースがほとんどです
「なんか変になった気がして怖かった」という方も、この記事で安心していただけたなら幸いです。これからも困ったことがあれば、公式のサポートページもぜひ活用してみてください。
最新のアップデート情報はここでチェック!
- Chrome 公式リリースブログ: https://chromereleases.googleblog.com/
- Google Chrome サポートページ(日本語): https://support.google.com/chrome/
- Google Chrome 公式 X(旧Twitter): @googlechrome
- Chrome ヘルプコミュニティ: https://support.google.com/chrome/community
最終更新日:2026年6月17日 参考:Chrome Releases 公式ブログ / Chrome 149 Developer Release Notes

コメント