「.NET 8」や「.NET 9」を使っていたら、急に「サポート対象外になります」というような表示が出てきて、不安になっていませんか?
「今使っているアプリが動かなくなるの?」「何か壊れてしまったの?」と、驚いてこのページにたどり着いた方も多いと思います。
でも、まず安心してください。これは、あなたのパソコンや作業が壊れたわけでは ありません。Microsoft(マイクロソフト)社が事前に決めているスケジュール通りに、古いバージョンのサポート(不具合や安全面の面倒を見てくれるサービス)が終わるお知らせが表示されているだけです。
この記事では、
- 今何が起きているのか
- 今すぐ何をすればいいのか
- 今後どうなっていくのか
を、専門用語をできるだけ使わずに、ひとつずつ順番に分かりやすく説明していきます。落ち着いて、一緒に確認していきましょう。
今起きている不具合・エラーの具体的な内容
まず、今回の話は「バグ(プログラムの間違い)」や「故障」ではなく、あらかじめ決まっていたサポート終了のお知らせだという点を押さえておきましょう。
具体的には、次のようなことが起きています。
- Microsoft社が、「.NET 8」と「.NET 9」という2つのバージョンについて、2026年11月10日にサポートを終了すると正式に発表しました。
- サポートが終了すると、それ以降は不具合の修正や、セキュリティ(安全性を守るための対策)の更新プログラムが配られなくなります。
- Visual Studio(プログラムを作るためのソフト)を使っている方には、今後のアップデートで「このバージョンはサポート対象外です」という表示が出るようになる予定です。
ここで、聞き慣れない言葉を整理しておきます。
- .NET(ドットネット):アプリやWebサービスを作るための土台となる仕組み(プログラムの部品セットのようなもの)です。
- サポート終了(EOL):メーカーが「これ以上、修理や安全対策の面倒は見ません」と宣言することです。車で言えば「部品の供給が終わったので、故障しても修理できなくなる」というイメージに近いです。
- LTS(エルティーエス):Long Term Support(長期サポート)の略で、長い期間(3年間)面倒を見てもらえるバージョンのことです。「.NET 8」や新しく出た「.NET 10」がこれにあたります。
- STS(エスティーエス):Standard Term Support(標準サポート)の略で、比較的短い期間(2年間)だけ面倒を見てもらえるバージョンです。「.NET 9」がこちらです。
つまり今回は、長期サポートの「.NET 8」と、標準サポートの「.NET 9」が、たまたま同じタイミング(2026年11月10日)でサポート終了を迎えるという、少し珍しい状況になっているのです。
「今すぐアプリが止まる」わけではありません
ここは特に安心していただきたいポイントです。サポートが終了したからといって、その日からアプリが急に動かなくなったり、パソコンから消えてしまったりすることは ありません。
今動いているアプリケーションは、サポート終了後もそのまま動き続けます。ただし、「今後、何か問題が見つかっても、直してもらえなくなる」という点にだけ注意が必要です。
今すぐ試せる!具体的な対策と手順
それでは、実際に何をすればよいのか、順番に見ていきましょう。難しい操作は必要ありません。落ち着いて、ひとつずつ進めてください。
対策1:まずは現状を確認する(一番簡単な確認作業)
いきなり難しい作業をする必要はありません。まずは「自分が今どのバージョンを使っているか」「本当に急いで対応する必要があるか」を確認しましょう。
- パソコンの「コマンドプロンプト」または「ターミナル」を開く (これは、文字を入力してパソコンに命令を伝えるための黒い画面のことです。Windowsの場合は「スタートメニュー」から「cmd」と入力すると出てきます。難しく感じるかもしれませんが、ただの入力画面なので怖がらなくて大丈夫です。)
- 画面に次のように入力し、Enterキーを押す
dotnet --versionこれは「今インストールされている.NETのバージョンを教えて」という命令です。 - 表示された数字を確認する 「8.0」や「9.0」から始まる数字が表示されたら、それが今使っているバージョンです。「10.0」から始まっていれば、すでに最新版なので今回の対応は不要です。
- サポート終了日(2026年11月10日)まで、まだ日数が残っているか確認する 今日の日付から数えて、まだ余裕があれば、慌てて今日中に全部の作業を終わらせる必要はありません。落ち着いて次のステップに進みましょう。
対策2:「.NET 10」へアップグレードする(少し踏み込んだ対策)
現状確認ができたら、次は実際のアップグレード(新しいバージョンへの引っ越し)作業です。順番に進めれば、初心者の方でも対応できます。
- 作業前に、今のファイルをバックアップ(別の場所にコピーして保存)しておく 万が一の場合に元に戻せるよう、作業しているフォルダ(ファイルをまとめて入れておく入れ物、「ディレクトリ」とも呼ばれます)を丸ごとコピーして、別の場所に保存しておきましょう。
- 「.NET 10」の最新版を公式サイトからダウンロードする Microsoft公式サイト(dotnet.microsoft.com)にアクセスし、「.NET 10」をダウンロードしてインストールします。公式サイト以外からダウンロードするのは避けましょう。
- プロジェクトの設定ファイルを書き換える プログラムの設定が書かれているファイルの中にある「TargetFramework(ターゲットフレームワーク)」という項目を探します。そこに書かれている「net9.0」や「net8.0」という文字を、「net10.0」に書き換えます。 (この部分は、開発を依頼している担当者やチームがいる場合は、その方に依頼するのがおすすめです。)
- 「.NET Upgrade Assistant(アップグレード・アシスタント)」を活用する これは、Microsoftが無料で提供している「引っ越し作業を手伝ってくれる道具」です。自動でチェックし、直したほうがいい箇所を教えてくれるので、初めての方でも安心して使えます。
- 書き換えたあと、必ず動作確認(テスト)を行う アプリやサービスが、書き換え前と同じようにきちんと動くかどうかを確認します。普段使っている機能をひと通り試してみてください。
- 問題がなければ、そのまま「.NET 10」を使い続ける ここまで来れば、2028年11月まで長期サポート(LTS)を受けられる状態になります。しばらく安心して使い続けられます。
もし、自分でこの作業をするのが難しいと感じた場合は、無理をせず、開発を依頼している会社や担当のエンジニアに「.NET 10への切り替えをお願いしたい」と相談してみてください。無理に一人で抱え込む必要はありません。
公式のアップデートで直る?現在の対応状況
「これは自分のパソコンやアプリの設定が悪いのだろうか?」と、自分を責めてしまう方もいるかもしれませんが、そうではありません。
今回の件は、利用者側の設定ミスや不具合ではなく、Microsoft社が計画的に決めているサポート方針の変更です。ですので、「自分の使い方が間違っていたのでは」と心配する必要は一切ありません。
現在の状況を整理すると、次の通りです。
- 「.NET 8」「.NET 9」向けの修正アップデートは、2026年11月10日まで配信され続けます。 その後は、新しい修正は一切配布されません。
- すでに「直す方法(=解決策)」は公開されています。 それが「.NET 10」への切り替えです。新しいバージョンを今すぐダウンロードして使うことができるので、「これから修正を待つ」段階ではなく、「今すぐ乗り換えられる」段階にあります。
- Visual Studioを使っている方は、今後のアップデートで「.NET 8」「.NET 9」の表示が「サポート対象外」に変わりますが、これは今インストールされているものを消してしまうという意味ではありません(設定次第で自動的に削除される場合もあるため、心配な方は「不要なコンポーネントを自動削除しない」設定になっているか確認しておくとより安心です)。
つまり、「新しいアップデートが来るのを待つ」のではなく、「すでに用意されている.NET 10に、自分のタイミングで移る」というのが正しい理解になります。急いで今日中に終わらせる必要はありませんが、後回しにしすぎず、余裕を持って計画的に進めることをおすすめします。
まとめ
最後に、今回の内容を振り返っておきましょう。
- 「.NET 8」「.NET 9」は、2026年11月10日にサポートが終了します。これは不具合ではなく、あらかじめ決まっていたスケジュールです。
- サポートが終了しても、今使っているアプリがその日から急に止まることはありません。ただし、以降は安全面の更新が届かなくなるため、放置は避けたほうが安心です。
- 対応の第一歩は、今使っているバージョンを確認すること。次に、余裕を持って「.NET 10」への切り替えを進めましょう。
- 「.NET 10」はすでに公開されており、2028年11月まで長期サポート(LTS)を受けられます。
- 自分だけで対応が難しい場合は、開発担当者やエンジニアに相談して大丈夫です。焦って一人で抱え込む必要はありません。
今後の情報は、Microsoft公式の「.NET blog(デブブログ)」や、Microsoft Learn(公式の技術情報サイト)、公式のX(旧Twitter)アカウントなどで随時発表されます。不安なときは、こうした公式の情報源をこまめにチェックする習慣をつけておくと、今後も安心して対応できますよ。
焦らず、ひとつずつ進めていけば大丈夫です。あなたの作業がスムーズに進むことを願っています。

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