「Windows 11 の Insider Preview(先行テスト版)に参加してみたら、画面に変なメッセージが出て消えない」「スタートメニューがおかしくなった」「次のアップデートに進めないと言われた」——こういった状況に直面して、不安になっていませんか?
まずは深呼吸してください。大丈夫ですよ。
2026年6月5日より正式配信が始まった Windows 11 バージョン 26H1 は、特定の新しいパソコン向けに作られた特別なバージョンです。そのため、これまでのWindowsとは異なる動きをすることがあり、「何か壊れたのでは?」と感じるかもしれません。
この記事を読めば、なぜそうなっているのかという原因と、今すぐ自分でできる対処法がわかります。一緒に落ち着いて確認していきましょう。
今起きている不具合・エラーの具体的な内容
まず、あなたの状況に当てはまるものを確認してください。26H1に関連してよく報告されている症状は、主に以下の5つです。
① 画面の右下に「評価コピー」という文字が消えない
Insider Preview(先行テスト版)のパソコンでは、画面の右下に次のような文字が常に表示されます。
Windows 11 Pro Insider Preview 評価コピー。Build 28020.2207.…
これは「このWindowsはまだ正式リリース前のテスト版ですよ」という仕様通りの表示です。パソコンが壊れたわけでも、ライセンス違反でもありません。Insider Previewに参加している間は、全員に表示される正常な状態です。
② スタートメニューが変わって操作しづらい・表示がおかしい
2026年5月末以降のInsider Previewビルドから、スタートメニューの外観や機能が大きく変更されました。また、2026年5月の月例アップデート(KB5089548)の後、以下のような表示の崩れが一部ユーザーで報告されています。
- 新しくインストールしたアプリがスタートメニューの「すべてのアプリ」に出てこない
- 削除(アンインストール)したはずのアプリがスタートメニューに残ったまま
- スタートメニューを開くと動作が遅い、または固まる
③ 「おすすめ」が「最近」という名前に変わっていた
スタート画面の下のほうに表示されていた「おすすめ」という項目が、「最近」という名前に変更されました。これは不具合ではなく、Microsoftが意図した変更です。最近使ったファイルやアプリを表示するという本来の意味をより正確に伝えるための名称変更です。
④ Windows Update(ウィンドウズ アップデート)で次のバージョンに進めない
「26H2」という、2026年後半に予定されている次のWindowsのバージョンアップに進めないというメッセージが出ることがあります。これについては後ほど詳しく説明しますが、26H1を搭載したデバイスは26H2にアップデートできない仕様になっており、エラーではありません。
⑤ Intel・AMD製のパソコンに26H1のアップデートが来ない
お使いのパソコンがIntelやAMDのプロセッサー(パソコンの頭脳部分)を搭載している場合、Windows Updateに26H1のアップデートが表示されないケースがあります。これも仕様であり、故障ではありません。
今すぐ試せる!具体的な対策と手順
対策1:パソコンを再起動する(まず最初に試すこと)
スタートメニューが正しく表示されない、動作が遅いなどの症状は、パソコンを再起動するだけで直ることが多いです。難しいことは何もありません。
- 画面左下のスタートボタン(Windowsのマークのボタン)をクリックする
- 右下の電源マーク(丸いアイコン)をクリックする
- 「再起動」を選ぶ
- 再起動が完了したら、スタートメニューを開いて表示が正常に戻っているか確認する
💡 シャットダウンより「再起動」を選ぶのがポイントです。シャットダウンはWindowsの設定によっては完全にリセットされないことがあり、再起動の方が確実に問題を解消できるケースがあります。
対策2:スタートメニューのプロセス(動作中の部品)だけを再起動する
パソコン全体を再起動せずに、スタートメニューに関係する部品だけを再起動する方法もあります。少し操作が必要ですが、手順通りに進めれば大丈夫です。
- キーボードの「Ctrl」キー+「Shift」キー+「Esc」キーを同時に押す(タスクマネージャーという管理画面が開きます)
- 「プロセス」というタブ(見出し)をクリックする
- 一覧の中から「Windows エクスプローラー」を探す
- 「Windows エクスプローラー」を右クリックして「再起動」を選ぶ
- 画面が一瞬真っ暗になってから元に戻ります。スタートメニューを開いて確認してください
⚠️ タスクマネージャーを使う際の注意: 作業中のファイルやアプリは事前に保存しておくと安心です。
対策3:スタートメニューの表示設定を自分で調整する
新しいInsider Previewビルドでは、スタートメニューの表示をかなり細かくカスタマイズ(自分好みに設定)できるようになっています。「最近」欄が邪魔、アカウント名を非表示にしたいなどの場合に試してみましょう。
【スタートメニュー設定の開き方】
- 画面左下のスタートボタンをクリックする
- 左メニューの「設定」(歯車のアイコン)をクリックする
- 「個人用設定」をクリックする
- 「スタート」をクリックする
【設定できる主な項目】
- 「最近」(旧「おすすめ」)を非表示にしたい場合: 「最近」の横のスイッチをオフにする
- アカウント名・プロフィール写真を隠したい場合: 「名前とプロフィール画像を非表示にする」をオンにする
- スタートメニューのサイズを変えたい場合: 「スタートのレイアウト」から「小」「自動」「大」の中から好みのものを選ぶ
対策4:Insider Previewのフィードバックを送る
Insider Previewは、ユーザーからの感想・意見・バグ報告を集めることが目的の先行テストプログラムです。不具合を見つけたら、Microsoftに報告することで修正につながります。
【フィードバックの送り方】
- スタートメニューを開き、「フィードバック Hub」と検索してアプリを起動する
- 「問題を報告する」を選ぶ
- 症状をできる限り詳しく入力して送信する
💬 報告は日本語で書いても大丈夫です。あなたの声がWindowsの改善につながります!
対策5:Insider Preview自体から抜けて安定版に戻す
「もうテスト版は使いたくない」「安定したWindowsを使いたい」という場合は、Insider Programから登録解除して正式版(製品版)に戻す方法があります。
【登録解除の手順】
- 「設定」→「Windows Update」→「Windows Insider Program」を開く
- 「プレビュービルドの受信を停止する」をクリックする
- 「次のバージョンの Windows がリリースされたときにこのデバイスの登録を解除する」のスイッチをオンにする
- 画面の指示に従って設定を完了する
⚠️ 注意: この方法では「すぐに製品版に戻る」のではなく、次の正式バージョンがリリースされたタイミングで自動的に切り替わります。今すぐ戻したい場合は、Windowsのクリーンインストール(一から入れ直す方法)が必要ですが、データが消えるリスクがあるため、慣れていない方にはおすすめしません。
公式のアップデートで直る?現在の対応状況
26H1は「あなたのパソコン向けではない」かもしれない
まず大前提として知っておいてほしいことがあります。Windows 11 バージョン 26H1は、すべてのパソコン向けではありません。
Microsoftの公式情報によると、26H1は「Qualcomm Snapdragon X2 シリーズ(クアルコム スナップドラゴン エックスツー)」という最新の高性能プロセッサーを搭載した新型パソコン専用のバージョンです。このプロセッサーは、AIの処理を高速で行える特別な部品(NPU:ニューラル プロセッシング ユニット)を備えており、26H1はそのための最適化が行われています。
IntelやAMDのプロセッサーを搭載した既存のパソコンには、Windows Updateから26H1は配信されません。これはバグではなく、Microsoftが意図した仕様です。
26H2へのアップデートができないのはなぜ?
Insider Previewで26H1を試している場合、2026年後半リリース予定の「26H2」へのアップデートはできません。これは、26H1と26H2がまったく異なる内部構造(Windowsの土台部分) を持っているためです。
Microsoftはこの状況を公式に認めており、「26H1を搭載したデバイス向けには、別のアップグレード経路(更新の道筋)を用意する予定」と説明しています。現時点では、その詳細は発表されていません。
現在の既知の不具合(バグ)の状況
Microsoftの公式サポートページによると、現時点(2026年6月5日)において、Windows 11 バージョン 26H1の重大な既知の問題はゼロと報告されています。
ただし、Insider Previewはあくまで「開発中のテスト版」です。公式に発表されていない小さな不具合が個別のパソコン環境で発生することは十分にあります。その場合は前述のフィードバックHubで報告しましょう。
スタートメニューのアプリが表示されない問題
2026年5月の月例アップデート(KB5089548・KB5089549)適用後に一部で報告されているスタートメニューへのアプリ未反映問題については、現時点でMicrosoftは公式の既知問題として案内していません。しかし、再起動によって解消するケースがほとんどで、深刻な問題には至っていません。今後のアップデートで自動修正される可能性が高いです。
まとめ
今回の状況を整理すると、こんなふうになります。
| 症状 | 原因 | 対処法 |
|---|---|---|
| 「評価コピー」の文字が消えない | Insider Preview版の仕様 | 消えなくて正常。気にしないでOK |
| スタートメニューにアプリが出ない | 5月アップデートの小さな不具合 | パソコン再起動、またはタスクマネージャーからエクスプローラー再起動 |
| 「おすすめ」が「最近」に変わった | Microsoftの意図した変更 | 不具合ではない。設定で非表示にもできる |
| 26H2にアップデートできない | 26H1と26H2は土台が違うため | 仕様。Microsoftの別途案内を待つ |
| Intel/AMDのPCに26H1が来ない | 特定ハードウェア専用リリースのため | 仕様。通常の25H2/24H2を引き続き使う |
今後の情報はここでチェックしよう
Insider Previewの最新情報や修正アップデートは、以下の場所で確認できます。
- Microsoft 公式X(旧Twitter): @WindowsUpdate(日本語の更新情報)
- Windows Insider Blog(英語):
https://blogs.windows.com/windows-insider/ - Windows リリース正常性(日本語):
https://learn.microsoft.com/ja-jp/windows/release-health/ - Microsoft フィードバック Hub: Windows内の「フィードバック Hub」アプリ
- Microsoft Japan Windows Technology Support Blog:
https://jpwinsup.github.io/blog/(日本マイクロソフト公式技術ブログ)
難しく感じることもあるかと思いますが、Insider Previewに参加するということは「Windowsの開発を応援するテスター」として活動することでもあります。気になることや不具合に気づいたら、ぜひフィードバックを送って、より良いWindowsづくりに貢献してみてください。あなたの声がMicrosoftに届きます!

